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連累
「連累〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
連累の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
…先生、」 と更めて、両手を支いて、息を切って、 「申訳がございません。とんだ
連累でお在んなさいます。どうぞ、姉さんには、そんな事をおっしゃいません様に、私を....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
感情のあったのを幸いに、利休を憎む者どもは利休がその暴君を毒害しようとする一味の
連累であると言った。宗匠のたてる一|碗の緑色飲料とともに、命にかかわる毒薬が盛ら....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
ような怪奇の事件が舞台の上に出来して、王家の塚を発掘することになったのだ。土工の
連累者は十八人というのであるが、何分にも数年前のことだから、そのうちの四人はどこ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
、どうにもこの際出来難かった。 「お家騒動の張本人を、森帯刀様と仮定すると、その
連累が大鳥井紋兵衛、それから大槻玄卿なる者は、日本有数の蘭学医、信州の天野か江戸....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。
外には次第に殖える一揆の群集が
怒濤のように寄せては返しているのに。
身方の
連累者の申立を土台にして、
相手の罪を責めることは出来、
孤立している無辜の民は....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
破るものは軍法によって捕虜とせられ、その積み荷は没収せられ、局外荷主の品たりとも
連累の禍いを免るることはできないと心得よ。日本国と合衆国との条約面の権によって、....
「省察」より 著者:デカルトルネ
らであり、また一つには主として、先入観からまったく解放せられた、自己自身を感覚の
連累から容易に引き離すところの精神を要求するからであります。そして確かに世の中に....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
に当った。もう一切が明瞭である。モリアーティは決して一人ではなかったのだ。一人の
連累者、――それもただ一見して、いかに怖るべき人間であるかと云うことがわかったが....
「縮図」より 著者:徳田秋声
ちを繩張にしていた大前田の下ッ端でもあったらしく、請負工事の紛紜で血生臭い喧嘩に
連累し、そのころはもう岡っ引ではない刑事に追われ、日光を山越えして足尾に逃げ込み....
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
うむちゃに喫むのはよし給え。」 この言葉で、彼は親友も亦《また》、彼自身の敵の
連累《れんるい》者になったのではあるまいかと疑いはじめた。 「おれは多分死ぬだろ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
「うむ」
「ま、何うして、では、召捕りに?」
「判らぬが、察するところ、御鷹野の
連累《れんるい》として、念のために捕えたが、久光公から、何か、御言葉が出たらしい....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
うわけでもなかった。彼は、それをぼんやりと見入っていた。 ナンバン、大工などの
連累者は、ボースンの命|乞《ご》いを計画して、それぞれ手分けをして頼み回っていた....
「魔都」より 著者:久生十蘭
なぜ自分は皇帝でないと申立てんのだろう。そいつは馬鹿か気狂いか、さもなくば皇帝の
連累か」
総監もすこし急き込んで、
「どうも、帰するとわれわれの失態なのですが....
「親鸞」より 著者:三木清
打ち続いた時代であった。宗教界もまた決して平穏ではなかった。承元の法難には親鸞も
連累した。この事件において彼の師法然は土佐に流され、彼自身は越後に流された。いわ....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
息子から不正な大量物資輸送を受けて辞職し、息子は収監された。世情を騒がし全国的な
連累関係をもっている「世耕事件」が起った。この軍需品払下問題にからむ大規模な詐欺....