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「逸らす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逸らすの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
めきつ。 浪子はほっと息つきたり。 「浪子さん」 千々岩は懲りずまにあちこち逸らす浪子の目を追いつつ「浪子さん、一言いって置くが、秘密、何事も秘密に、な、武....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
った。彼は未来を、これからを、よりましな「何ものかであろう」ところの明日から目を逸らすことが出来ない。ゴーリキイは彼等のように生きてしまった人々の一人ではなかっ....
四十八人目」より 著者:森田草平
ことばかりお訊ねして、もう何にも申しますまい」 こう言って、おしおは相手の気を逸らすように、ほかの事に話しを移した。「わたしもあなたの妻になる身で、あんな茶店....
小説 円朝」より 著者:正岡容
見た。 「いけない」 ハッと次郎吉は眼を閉じた。 やがて、ひらいた。 目を逸らすように天井を見た。 貧乏寺でもさすがにこればかりは金色《こんじき》燦爛《....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
漁『仕掛は、僕の方にも有るが、もう行らない。彼是一時間かかって痿やしたものを、逸らすなんて、余り気の利かない話しだから、記念の為めに、今夜は帰るよ。』 漁『ど....