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「逸品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逸品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
画学校時代」より 著者:上村松園
栄倶楽部の辺にあった有楽館でひらかれましたが、世話人がお寺や好事家から借りて来た逸品の絵を参考として並べましたので、私には大変いい参考になったので、これは欠かさ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
こへ載せて……そしていよいよ赤見沢博士|謹製《きんせい》の摩訶《まか》不思議なる逸品《いっぴん》の拝観と行こうか」 目賀野は、童のようににこにこ顔だ。 臼井....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
陶然とさせた。さすがは豪家のことであって書画や骨董や刀剣類には、素晴らしいような逸品があったが、惜し気なく取り出して見せてくれた。これも彼には嬉しかった。 お....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
の上の酒壜を眺め、にたにたと笑いながら、 「おい、まだここには、こんな素晴らしい逸品があるんだぜ。どうだ、陣中見舞として、一杯いこう」 と、コップをとって私に....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
味さえあった。まず下手ものの味でもある。それは文団治皮として保存したいものである逸品だったがどうもこれだけは蒐集する気にはなれない。私はいつか衛生博覧会だったか....
滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
雲坪の出来の善いものを幾つか滝田君に見せて貰った。勿論僕の見なかったものにもまだ逸品は多いであろう。が、僕の見た限りでは滝田コレクションは何と言っても今人の作品....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
一 サラサラサラと茶筌の音、トロリと泡立った緑の茶、茶碗も素晴らしい逸品である。それを支えた指の白さ! と、茶碗が下へ置かれた。 茶を立てたのは一....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
ろ新にしたところである。 山越しの阿弥陀像の残るものは、新旧を数えれば、芸術上の逸品と見られるものだけでも、相当の数にはなるだろう。が、悉く所伝通り、凡慧心僧都....
高原の太陽」より 著者:岡本かの子
やさんに宜しく」 青年の卒業制作は画面に山吹の花のいのちが美事にかがやき溢れた逸品であった。その優秀への讃辞は校内から広く一般画壇にまで拡がった。青年は眼も全....
余齢初旅」より 著者:上村松園
と残っている。 日本の名家やお寺に行くと、日本古来の名作のみならず、支那の名作逸品が大切に保存されている。大切に異国の文化が保存されきたったのである。これは何....
真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
する所に嵌められているものは、大きさと云い形といい光沢と云い世界にも又あるまじき逸品で、価格三十八万円と云うのも成程と思われる。展覧会開催以来新聞は随分此記事で....
明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
食わしておくにはもったいないほどのたいであった。内地では容易に舌にのらないほどの逸品だからである。その美味さは今日まで忘れがたい。 元来、朝鮮は鳥でも魚でも一....
洗いづくりの美味さ」より 著者:北大路魯山人
関東魚はこの点、一言半句なく関西魚の前に頭を下げずにはいられない。しかし、例外の逸品にかかっては、またどうしようもないもので、これから七、八月ごろまでつづく東京....
小ざかな干物の味」より 著者:北大路魯山人
以東が本場らしく、目板がれい、すなわち上方でいう松葉がれいは、だんぜん若狭ものを逸品とする。これは干もの中でも、とりわけ美味いものである。京阪方面では、人等しく....
塩鮭・塩鱒の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
きである。番茶ではちょっと不味いが、煎茶をかけての塩じゃけの美味さはお茶漬け中の逸品で、雑念をはらって没頭できるほどの味を持っている。さけの茶漬けは、まぐろやて....