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遅れ馳せ
「遅れ馳せ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遅れ馳せの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
もムツカシイのである、そこで自衛上全集物を出さねば立ち行けない者が多いからである
遅れ馳せに出た破廉恥漢の醜様全集 全集物の全盛期にも、此方は流行カブレの仲間には....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ているであろうが、若旦那の勘平をぜひ拝見したいというので、この前の幕があく頃から
遅れ馳せの見物人がだんだんに詰めかけて来た。燭台や火鉢の置き所もないほどにぎっし....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
を造っているそうだ」 「誰に聞いたな、え、梶井?」若い傀儡師は眼を丸くした。 「
遅れ馳せに来た松浦からな」 「どんな兵器かな? 教えてくれ」 「何を云うのだ、え....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
心しきっていた一行は、急に壁につきあたりでもしたかのように、立ち止りました。私も
遅れ馳せに駈けつけてみましたが、鳴呼これは一体どうしたというのでしょう。山の上に....
「食糧騒動について」より 著者:与謝野晶子
関の不足等について、何らの臨機の施設をも断行しませんでした。そうして最近に及んで
遅れ馳せに暴利取締令を出したり、全国にわたって十|石以上の貯蔵米を申告させたり、....
「競漕」より 著者:久米正雄
術であった。早く言った方が晩く言った艇より先にその場所へ届いたわけだからである。
遅れ馳せに農科は水門で特別な力漕を十本した。それでまた艇は並んでしまった。後から....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
することになったが、その頃になって歌舞伎座の仕切場に出ている甲子屋萬蔵というのが
遅れ馳せに出席した。なぜこういう人までが劇談会に加入しているのか、それは私には判....
「三国志」より 著者:吉川英治
れからだ。しかも幸先はいい」と、士気を鼓舞していた。 ところへ、余杭の地から、
遅れ馳せに、凌統が着いて、中途から宴に加わった。 「残念なことをした。もう二日も....
「八寒道中」より 著者:吉川英治
を境として、わらわらと駈け集まったものが、霜明りのなかに噪ぎながらうごいていた。
遅れ馳せにあとから、駈けて来る賛之丞の姿をみとめると、そこに、むらがッた鮎川部屋....