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「遅蒔き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遅蒔きの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
述べた通り、媚薬とか房中剤とか実際不緊要な物に夥しく金銀を外邦へ失い居ると知り、遅蒔きながら何とかその腹癒《はらい》せもならぬものかと、左思右考してわずかに一策....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ということで、それがおのずからこの男を謹慎にし、多少、謹慎の味がわかってみると、遅蒔きながら、生涯を蒔き直そうかという気にもなってみ、寺僧に就いて、多少、禅学の....
ひしがれた女性と語る」より 著者:宮本百合子
状態にいました。 切角人格的に尊敬し得る異性に出会い、まことに愛されもし、漸々遅蒔きながら人生が実りかけようとすると、今度は予想外の死で、万事は、動揺と不安と....
女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
とを聞き出した。辰さんはこちらに用がふえて来てることが多く、合間には畑の野菜物、遅蒔きの茄子や大根の手入れをしていた。その仕事を長谷川が通りがかりに佇んで眺めて....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
若夫婦のあいだにはすでに男の児が儲けられていることを、わたしもかねて知っていた。遅蒔きながら其の御祝儀を述べるやら、御無沙汰のお詫びをするやら、話はなかなか尽き....