遊ぶ[語句情報] »
遊ぶ
「遊ぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊ぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尼提」より 著者:芥川竜之介
し》となれば、永久に生死《じょうじ》を躍り越えて常寂光土《じょうじゃっこうど》に
遊ぶことが出来るぞ。」
尼提はこう言う長者の言葉にいよいよ慇懃《いんぎん》に返....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
らしいのには違いないのですが。
「な」の字さんは翌年《よくとし》の夏にも半之丞と
遊ぶことを考えていたそうです。が、それは不幸にもすっかり当《あて》が外《はず》れ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の人間だから、人の世話をすりゃ、つい物費も少くない。それにゃ、評判の飲酒家だし、
遊ぶ方も盛だと云うし、借金はどうだろう。」 主税は黙って、茶を注いだが、強いて....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
知らない振をして見ないんだろう。――陸は尊い、景色は得難い。今も、道中双六をして
遊ぶのに、五十三次の一枚絵さえ手許にはなかったのだ。絵も貴い。 美女 あんな事を....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
は忙しがりまして、別に気が触れた奴ではござりません。いつでも村の御祭礼のように、
遊ぶが病気でござりましたが、この春頃に、何と発心をしましたか、自分が望みで、三浦....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
気の荒いお船頭が、こんな泣虫を買うほどなら、伊良子崎の海鼠を蒲団で、弥島の烏賊を
遊ぶって、どの船からも投出される。 また、あの巌に追上げられて、霜風の間々に、....
「海の使者」より 著者:泉鏡花
朶のごとく疎に散らかって見えた。 「こういう時、こんな処へは岡沙魚というのが出て
遊ぶ」 と渠は言った。 「岡沙魚ってなんだろう」と私が聞いた。 「陸に棲む沙魚....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
、朝露に、旭に向って咲いたのだと人なみに思っていました。ですが、蝶が来て、一所に
遊ぶ間もなかったんです。 お稲さんの事を聞かされました。玩弄は取替えられたんで....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
半の凄さも狐火に溶けて、情の露となりやせん。 「若い衆、」 「らっしゃい!」 「
遊ぶぜ。」 「難有う様で、へい、」と前掛の腰を屈める、揉手の肱に、ピンと刎ねた、....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
す、この宮の社司で……草履か高足駄の他は、下駄を穿かないお神官。 小児が社殿に
遊ぶ時、摺違って通っても、じろりと一睨みをくれるばかり。威あって容易く口を利かぬ....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
境地が私の心である。それ故私の趣味は常に変遷転々として極まるを知らず、ただ世界に
遊ぶという気持で、江戸のみに限られていない。私の若い時代は江戸趣味どころか、かえ....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
碗」とこの一言で充分でしょう。以上が私の宗教観です。此処に一首あります。 我が心
遊ぶはいづこカイラーサ 山また山の奥にありけり カイラーサというのは、....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
しき凧あがりけり乞食小屋 一茶 物の名の鮹や古郷のいかのぼり 宗因 糸つける人と
遊ぶや凧 嵐雪 今の列子糸わく重し人形凧 尺草 (大正七年一月『趣味之友』第二十五号)....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
その大木のもみじの下を、梢を見たなり、くるくると廻って、 (いいえ、お雛様が
遊ぶんでしょう。ちょうどこの上あたりで聞えるんですもの、そうして、こんな細い、小....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
く違った応えを送って来ることもある。それは山彦ではない。我等と同じように茸訪問に
遊ぶやからが悪戯にするか、もしくは矢張り伴にはぐれたために呼び合う声であることが....