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「遊人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遊人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
人者があって其処《そこ》に一人の食客《いそうろう》が居りましたが、これは其の頃|遊人《あそびにん》と云って天下禁制の裸で燻《くすぶ》って居る奴、 ○「おい甚太....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
なったのう、相変らず酒か」 虎「棟梁さんは毎も懐手で好い身の上だねえ」 清「己は遊人じゃアねえよ、此の節は前とは違って請負仕事もまご/\すると損をするのだ、むず....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
暴を起して、商売の方は打っちゃらかして、諸方の部屋へ行って銀張りの博奕などをして遊人の仲間入りをするというような始末になって、家道は段々と衰えて行ったのでありま....
獏鸚」より 著者:海野十三
次(二八)だということが判明した。暁団といえば、古い伝統を引いた江戸|生えぬきの遊人の団体だったが、今日ではモダン化されて若い連中ばかり。当時の団長は江戸昌とい....
裏切り」より 著者:坂口安吾
した。むろんセラダの豪遊先、阿久津や熱海へ顔をだすこともできません。このような豪遊人士とツキアイがあるなぞと判明しては一大事で、幸いセラダは二世だから、離れてい....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ところがここにもう一人、藤九郎という中年者が、ひどくお染を可愛がった。甲州生れの遊人で――本職は大工ではあったけれど、賭博は打つ酒は飲む、いわゆる金箔つきの悪で....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
び社会的の革命を信ずるものである。 此の民衆芸術に対する吾々の信仰、即ちパリの遊人等の惰弱なお上品に対して、集合的生活を表明し種族の更生を準備し促進する頑丈な....
老狸伝」より 著者:佐藤垢石
利根の急流に臨んだ崖の上へは、県営の牢屋ができて、そこは明治初年に白銀屋文七が、遊人度胸を揮ったところであるが、その付近一帯が、また薄気味悪い場所となったのであ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
尽く驚く 怪まず千軍皆|辟易するを 山精木魅威名を避く 犬村大角 猶ほ遊人の話頭を記する有り 庚申山は閲す幾春秋 賢妻生きて灑ぐ熱心血 名父死して留む....
曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
」 「まず先生のお作なら、安永七年にお書卸しの黄表紙お花半七を始め、翌年御開板の遊人三幅対、夏祭其翌年、小野篁伝、天明に移りましては、久知満免登里《くちまめどり....
ある恋の話」より 著者:菊池寛
よ。こんな男が、染之助であっては堪らないと思っていると、丁度其処へ三尺帯をしめた遊人らしい男が、二人連で入って来て、染之助を見ると、 『やあ! 染之助さん、芝居....
三枚続」より 著者:泉鏡花
りあえず。」 「深川へ参りましてね、母親が訳を謂って話をしますと、堅気の商人だ、遊人なんぞ対手にして口を利けるんじゃあないけれども、伝か、可し、鯰ならば仔細はな....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
気を帯ぶ。夜に入り露気多し。深更に至り明月清輝を放つ。 天涯無光万頃、終宵照殺遠遊人。 (天の果てには友もなく、だれと親しもうか、帆柱のあたりに一輪の月がさしか....
一握の髪の毛」より 著者:田中貢太郎
んで倒れた。そこへ右の上から電車が音をたてて来た。章一のすぐ後を歩いていた一人の遊人は、章一の倒れた時その脚下から一|疋の猫のような小さな獣の飛びだして走ったの....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
是等諸動物を人間に見立て、首だけが狐や狼になって居る。着物は其れぞれ適切な村人や遊人の姿などになって居るし、狼は如何にも悪党らしく、狐は奸智に長けた風になって居....