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遊冶郎
「遊冶郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊冶郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
られていた。しかも漢詩漢文や和歌国文は士太夫の慰みであるが、小説戯曲の如きは町人
遊冶郎の道楽であって、士人の風上にも置くまじきものと思われていた故、小説戯曲の作....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りすることさえある。
大臣かむりといってお大名式なのもある。吉原かむりといって
遊冶郎《ゆうやろう》式なのもある。上の方へ巻き上げた米屋さんかむりというのもある....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らかじめ聞いておくべき必要はない。しかし拙者が肩を入れるとしてもだ、世間の金持の
遊冶郎《ゆうやろう》のするように、大金を抛《ほう》り出して、馬鹿を尽した引かせ方....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
スも喜んでエーグルフイユによってカンバセレスの家に導かれるだろう。ローマの四人の
遊冶郎《ゆうやろう》アルセジマルクス、フェドロムス、ディアボルス、アルジリッペは....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ら》のたまらない銀行家が昨日その娘に思いをかけたんだ。実に女という奴は、金盗人と
遊冶郎とにばかり目をつけてやがる。牝猫《めねこ》は鼠《ねずみ》と小鳥とを追っかけ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
太郎は、俯向いて、耳から、首筋まで、赤くなっていた。
「剣客の覚悟、士の用意と、
遊冶郎《ゆうやろう》の情死との間に、如何の差かある?」
「はい」
「判らぬか」
....
「上野」より 著者:永井荷風
の温泉旅館と称するものは旅客の宿泊する処ではなくして、都人の来って酒宴を張り或は
遊冶郎の窃《ひそか》に芸妓矢場女の如き者を拉して来る処で、市中繁華の街を離れて稍....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
社会には美しい方面がある。しかしこれを汚さんとする悪の勢力ははなはだ強い。一人の
遊冶郎の美的生活は家庭の荒寥となり母の涙となり妻の絶望となる。冷たき家庭に生い立....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
ら、すでに死につつある時に、いわゆる恐怖時代が始まったのだ。そしてハイカラどもや
遊冶郎どもが隊を作って民衆を侮辱し、赤い拍車の生活に戻って、すでにフランスの四分....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
た一人じゃ松島遊廓は危険です。ことにそんなふうをしてござったら昼でもならずものと
遊冶郎の多いところですから乱暴しないとも限りませんから、私がついて行ってさんじま....