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遊歴
「遊歴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊歴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
のジェスウイットによれば、天性|奸智《かんち》に富んだ釈迦は、支那《シナ》各地を
遊歴しながら、阿弥陀《あみだ》と称する仏の道を説いた。その後《ご》また日本の国へ....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
ころですから、早速翁を煩《わずら》わせて、手紙を一本書いてもらいました。が、さて
遊歴《ゆうれき》の途《と》に上ってみると、何かと行く所も多いものですから、容易に....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ことごとく翻訳させ、特にそれを読むための役人を定め、また外に三〇〇人以上の人々を
遊歴のために派遣して知識を四方に求めさせた。その子アブダラー・アル・マムン(Ab....
「観画談」より 著者:幸田露伴
の或寺を心ざして、その男は鶴の如くに※せた病躯を運んだ。それは旅中で知合になった
遊歴者、その時分は折節そういう人があったもので、律詩の一、二章も座上で作ることが....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
り旅の者はもちろん、怪しい浪人体のものは休息させまじき事、俳諧師生花師等の無用の
遊歴は差し置くまじき事、そればかりでなく、狼藉者があったら村内打ち寄って取り押え....
「巌流島」より 著者:直木三十五
とは窺える訳である。美濃の国にも手の立つものがない。義竜それを無念として、折よく
遊歴して来ていた勢源に三度礼を厚くして立合ってもらったのである。この二人の勝負は....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
とより大資本の商人でもないので、しまいには自分の商売をやめて、神授を連れて諸方を
遊歴し、その字を売り物にして生活するようになった。 それからのち二年の春、宗は....
「惜別」より 著者:太宰治
は、どんなところか。自分には、それに就いての予備知識は何も無かった。かつて日本を
遊歴した事のある礦路学堂の先輩の許をおとずれて、日本遊学の心得を尋ねた。その先輩....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
通過させておいて、民家に宿舎することを同盟謝絶して其一軍に便宜を供給しない。詰り
遊歴者諸芸人を勤倹同盟の村で待遇するように待遇する。すると其軍の大将が武力を用い....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
多くの自由主義者たちと交渉があり、プルードンやバクーニンをも個人的に知っており、
遊歴時代の終わりごろには、四十八年のパリ二月革命の三日間のことを思い出して、自分....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
にふみ出すことはなかろうと予言したときから、彼はずいぶん道を進んだ。縦横に世界を
遊歴して、現在ではほとんどあらゆる国語で語っている。彼がその旅から種々雑多な服装....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
もあった。武術か兵法かそういうものを、諸国を巡って達人に従き、極めようとしている
遊歴武士、――といったような姿であった。 「よろしいそれではお世話しましょう。こ....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
忌みと、われ人ともに考えて来たものである。だが、初めにも述べた様に、一処に留らず
遊歴するような形をとることすらあるのを見ると、物忌みだけにするものではなかったの....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
足利の末辺にもせよ、近くに山もないに野猪が飛び出すか知らん。(もっとも、『十方庵
遊歴雑記』に向嶋の弘福寺が境内寂寞としてただ野猿の声を聞くという記事があるが、奥....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
舟車跋渉幾山河、回。 (舟と車でわたりあるいた幾山河、ふりかえれば、天の果てまで
遊歴の跡は多い。豪州の野の三千里の白い霧、竺洋百万畝の青い波、風花雪月の景色はみ....