遊説[語句情報] »
遊説
「遊説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊説の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
よりも五寸ほどずつ恐縮していた。母を殴《なぐ》った人たちである。 四日目、私は
遊説《ゆうぜい》に出た。鉄格子と、金網《かなあみ》と、それから、重い扉、開閉のた....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
中に電線ほどの筋がねを三、四本入れていた。一種の国士といったような人で、昔星享が
遊説に来た時、車ごと川の中へほうりこんだとかいう話もあった。最近にも大倉喜八郎の....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
広く募った。その中で予選に当ったのが、程鵬起が海軍をして日本を襲う策と、沈惟敬が
遊説をもって退かしめる計とである。前者は行われなかったが、海軍をもって日本を衝く....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
あやふやな受け方をした。佐伯には痛いところだった。 ――実はね、安部磯雄が今度
遊説に来るんだよ。……それを機会に、市内の講演が終ってから、一時間ほど工場でもや....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ころであった。伊那の谷の方のだれ彼は白河家を足だまりにして、京都の公卿たちの間に
遊説を思い立つものがある。すでに出発したものもある。江戸在住の平田|鉄胤その人す....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
もなく深い関係を結んだという神祇職の白川資訓卿とは、これまで多くの志士が縉紳への
遊説の縁故をなした人で、その関係から長州藩、肥後藩、島原藩なぞの少壮な志士たちと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れから各自になるべくその主張するところに多くの賛成者を求めようとして、雑談の間に
遊説《ゆうぜい》を試みているのもありました。それで夜の更けると共に、席はいよいよ....
「安重根」より 著者:谷譲次
いて七カ条の条約が締結されました。これを機会に私は故国を出て、この露領の各村落を
遊説して来たのであります。 聴衆の大部分は聞いていない。あちこちにグルウプを作っ....
「千匹猿の鍔」より 著者:田中貢太郎
大正十二年九月一日、高橋秀臣君は埼玉県下へ
遊説に往っていたが、突如として起った大震災の騒ぎに、翌二日|倉皇として神田錦町の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
と同時に、斉彬の志を奉じて、それぞれ、諸国に奔《はし》った。上士は、勤王、倒幕の
遊説の士が、城下へ入るのは、防いだが、軽輩が、そのために、脱出するのを、とめはし....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
数の人々は農耕もうっちゃらかして、九州諸方の隠れ切支丹を嗅ぎ当てては、信教復活の
遊説に、頼まれもせず手弁当で巡回して歩くような、悪く云えば宗教タンデキ家的な世話....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
真似ばかりをするわけにも参りません。それで彼らは自分たちの方の幕下のものを糾合し
遊説して二百人からの人数をこしらえまして、その組合というものを組織したのであった....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
は国会において岸内閣不信任案の提出、さらにつづいて私たちの中国訪問の報告を全国に
遊説し、さらにまた四月からおこなわれまするところの地方選挙、参議院選挙が待ってい....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
なおのこと近所中と親しくしているので、人情が移ってなかなか動けないでいる。党務で
遊説等の為旅行して居る事が多いが在宅という事が分るといろんな方々が訪ねて来る。人....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
「わが言論闘争録」という演説集を本にして出したが、その自序の中で「演説の数と地方
遊説の多いことは現代政治家中第一」とあえて広言した。私は全国をブチ歩き、ラジオに....