運び込む[語句情報] » 運び込む

「運び込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

運び込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
を逆にして、外へとぐろを捲《ま》き出させるよりほかに仕方がない。外にある物を頭へ運び込むために眼を使う代りに、頭で外にある物を眺《なが》める心持で眼を使うように....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
へ回るや否や、大きな麻風呂敷《あさぶろしき》が受取って、たちまち釜《かま》の中に運び込む。釜の中で豆を蒸《む》すのは実に早いものである。入れるかと思うと、すぐ出....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
桃や梨などの果物の籠を満載して、神田の青物市場へ送って行くので、この時刻に積荷を運び込むと、あたかも朝市に間に合うのだそうである。その馬力が五台、七台、ないし十....
愚人の毒」より 著者:小酒井不木
1 ここは××署の訊問室である。 生ぬるい風が思い出したように、街路の塵埃を運び込むほかには、開け放たれた窓の効能の少しもあらわれぬ真夏の午後である。いまに....
」より 著者:徳田秋声
大学へ出ている一人の青年との入っていられるような家を一軒取り決めて、荷物をそこへ運び込む時も、子供は半日岡田の細君の背に負われていた。その家はそこから本郷に出る....
日は輝けり」より 著者:宮本百合子
していた。裏の空地で多勢の人足が荷を動かす掛声、地響、荷車の軋《きし》り。倉庫へ運び込む一|騒動《さわぎ》、帳簿との引合せなどで、店員は大抵表や裏に出払っている....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
すと、荷物が有るならお出しなさい、というから、車屋に手伝って貰って、荷物を玄関へ運び込むと、其女が片端から受取って、ズンズン何処かへ持ってッて了った。 車屋に....
源氏物語」より 著者:紫式部
庭へおりて来た。 尼君たちがこちらへ移って来る用意に召使の男女がいろいろの物を運び込む騒ぎの済んだあとで、ただ四、五人だけがまた庭の怪しい物を見に出たが、さっ....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
いて内に入れば、中二と高田が指図して、會徳も手伝い、阿香の死骸を上のかたの寝室へ運び込む。浦辺は苦力に向って、もう帰ってもよいと知らすれば、二人は担架を舁きて去....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
午飯までに片附けてしまわなければならないのだ。 小僧一 これをみんな土蔵のなかへ運び込むんですかえ。 庄八 おなじことを幾度も聞くな。長どんのいう通り、これを片....
薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
桃や梨などの果物の籠を満載して、神田の青物市場へ送って行くので、この時刻に積荷を運び込むと、あたかも朝市の間に合うのだそうである。その馬力が五台、七台、乃至十余....
歳棚に祭る神」より 著者:柳田国男
が無数のミタマサマを引率して、著しい季節のかわり目には我々の家庭に新たなる精力を運び込むものと、昔の人たちは考えていたらしいのである。 だから春を迎えるという....