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運気
「運気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
運気の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旧主人」より 著者:島崎藤村
》きなさらないことがありました。 旦那様は五黄《ごおう》の金《かね》、その年の
運気は吉、それに引換え奥様は八方塞《はっぽうふさがり》、唯じっとして運勢の開ける....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
ごみの中を引いて行かれた。俥夫は、強制的に狩り出された。一度罪人を運ぶと、一生涯
運気が上がらない。そういう迷信があった。丁度、内地の船頭が土左衛門を舟に積むのを....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
……シミッタレた文句を云うな。勿体なくも河内瓢箪山稲荷の辻占だ。罰が当るぞ畜生。
運気、縁談、待人、家相、病人、旅立の吉凶、花魁の本心までタッタ一円でピッタリと当....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
る位なら貴様の処へ相談に来はせぬ』 『まあ待て。そこが貴様の運のええところじゃ。
運気のお神様は貴様の来るのを待って御座った』 と云ううちにチョット出て行きます....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もない。デモの調子のいい時はデモ、プロの風向きのよかりそうな時はプロ、つまり時の
運気につれて飛び廻る蠅だ。あんな奴等の存在することは、本当の平民社会の信用を害し....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
で、雪はいつやむべしと見えなかった。
宿業《しゅくごう》と言おうか――それとも
運気《うんき》?
双剣一に収まって和平を楽しむの期《き》いまだ到《いた》らざる....
「薬」より 著者:井上紅梅
へ来るとすぐに老栓に向ってどなった。 「食べたかね。好くなったかね。老栓、お前は
運気がいい」 老栓は片ッ方の手を薬鑵に掛け、片ッぽの手を恭々しく前に垂れて聴い....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
居るが、だいぶ東京から離れているようだ。わりに身持もよく、身体も達者だ。そこにも
運気がうごいているから、近々めでたく行くだろう。安心するがよい」 易の卦をオマ....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
向かって池がある。それが屋敷を夾んでいる。福徳遠方より来たるの相だ。即ち東南には
運気を起し、西北には黄金の礎を据える。……真南に流水真西に砂道。……高名栄誉に達....
「妖怪学」より 著者:井上円了
るなし。かの天地は万物の父母、五行は天地の用にして、四方四隅に配居して、年々季節
運気の循環によりて五行生殺の座をしく。ゆえに、その気に従うときは恵福をこうむり、....
「三国志」より 著者:吉川英治
ら天文が好きで、いささか天文を学んでおりますが、毎夜、天象を見ておるのに、漢室の
運気はすでに尽きて、天下は新たに起ろうとしています。太師の徳望は、今や巍々たるも....
「三国志」より 著者:吉川英治
芝などという魏臣はついに許都の内殿へ伺佐して、 「畏れ多いことですが、もう漢朝の
運気は尽きています。御位を魏王に禅り給うて、天命におしたがいあらんことを」 と....
「三国志」より 著者:吉川英治
は、このときの一事を見ても、何となく卜し得るものがあった。それにひきかえて、蜀の
運気はとかく揮わず、孔明の神謀も、必殺の作戦も、些細なことからいつも喰いちがって....