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過ぎ来し方
「過ぎ来し方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過ぎ来し方の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
くぐって部屋へ通ったお艶。
変わった姿にともすればもよおす涙が、今夜はひとしお
過ぎ来し方ゆく末などへ走って、元相馬藩士和田宗右衛門というれっきとした武士の娘が....
「旅人の言」より 著者:豊島与志雄
― 木影に憩わず後ろを顧みず、ただ時々は眼をつぶって祈るのだ。 祈りのうちに
過ぎ来し方がそのままはっきり見えて来るのだ。そしてそれが心のうちに生き返って来る....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
みえているところや、下絵の墨絵の線がまざまざとみえているあたりの断裂を前にして、
過ぎ来し方を偲び今さらのように飛鳥芸術の豪華をながめる。ふと、この繍帳の中から読....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もいわぬ」 ばばは胸に、両掌を合せて、今の自分の心の相を、象に見せた。 「――
過ぎ来し方の事々。一つ一ついうたら、懺悔申すにも懺悔しきれぬ程あるが、すべてを水....