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「過半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

過半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
より手を抗《あ》げて、 「それそれ、恢々、恢々、へえ、恢々でした」 乗り合いの過半《おおく》はこの恢々に笑えり。 「そこで、こいつを拘引して調べると、これが出....
M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
を襲ったと同時に、廊下に面した窓の所に、濛々たる白い煙が、湧いていました。聴衆の過半数は、あっとばかりにおどろいて立ち上りました。中には声を立てた者さえありまし....
大島が出来る話」より 著者:菊池寛
三月に入ってから、彼の妻は到頭女の児を産んだ。譲吉は色々の出費で貯《たくわ》えの過半を費した。妻は猿のように赤い赤ん坊を抱きながら、 「もう親の衣物よりも、子の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
は、ここに一目見て主税も知った。 聞くがごとくんば、理学士が少なからぬ年俸は、過半菅子のために消費されても、自から求むる処のない夫は、すこしの苦痛も感じないで....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
て、四社連盟は一つの登録名簿を備える。登録の範囲は前記四社所属の監督、俳優などの過半数であって、いやしくも一技能ある俳優ならば月収四、五十円程度のものまで登録さ....
小田原陣」より 著者:菊池寛
勝負もなかった。 秀吉は此の日、北西二方面の攻撃力の不足を看破し、韮山攻囲軍の過半を割いて救援させて居る。欺くして戦線の兵は次第に増大し、海陸の兵数は実に十四....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
学校を開いて、教鞭を取っていたので、支倉が神学徒の仲間に知られるようになったのも過半は彼女の為だったのだ。夫が忌しい嫌疑を受けて出奔してからは、度々刑事の来訪を....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
これによって見れば、罵言は一切根拠のないものですが、特に注意すべきはかかる非難の過半数がユダヤ系から出たものであることと、もうひとつはドイツ国内にも、われらのこ....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
とが、記録によって窺われた。のみならず印度や南洋にある、百万近くの支那人のうち、過半以上は会員として、働いていることも記されてあった。 それと同時に会員のうち....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
出来ない者もあった。勿論、町奴の側には少なからぬ手負いが出来たが、白柄組にも殆ど過半数の手負いを見出した。その負傷者を敵に生捕られては武家の恥辱であるから、水野....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
を餅に搗いた経験の無い作者は殆んどなかろう。長篇小説の多くが尻切蜻蜒である原因の過半はこれである。二十八年の長きにわたって当初の立案通りの過程を追って脚色の上に....
入れ札」より 著者:菊池寛
喜蔵! お前読み上げてみねえ!」と言った。 皆は、緊張のために、眼を輝かした。過半数のものは諦めていたが、それでも銘々、うぬぼれは持っていた。壺皿を見詰めるよ....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
くと同じ様に、物持筋も次第に殖えて行くのである。現に出雲においても、村中の住民の過半が狐持であって、所謂白米のものは比較的少数だというのが少くないのである、され....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
りて、欧州列国の植民地、アフリカに集中し、互いに対抗の勢いを持す。そのうち英国が過半の勢力を独占す。 十二日、快晴。ダーバンはひとりナタール州の要港たるのみな....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
。昨年一月の総選挙は共産党は四名から一躍三十五名になり自由党は二百七十名院内絶対過半数を穫得した所が、日本の労働階級は勝った共産党を求めないで敗れた社会党を選ん....