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過少
「過少〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過少の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一つの世界」より 著者:伊丹万作
ないとぼくは以前から信じていたがまちがっていなかった。しかるにいまだ空襲の被害を
過少評価しようとする傾向があるのは嘆かわしいことだ。この認識が是正せられないかぎ....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
ている。が、その一つとして、宗教の悪影響、階級的敵としての影響力がフィルムの上で
過少評価されているという事実があげられたくらいだ。 一九三〇年に入ると、ソヴェ....
「同志小林の業績の評価に寄せて」より 著者:宮本百合子
事とした。特にこの点における同志小林の指導的理論家としての功績を無視し、あるいは
過少評価してぼやかすことは、そのこと自身誤った右翼的危険を示すものなのである。 ....
「五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
それが過剰になると憂鬱になったり感傷的になったり怒りっぽくなったりするし、また、
過少になると意気|銷沈した不感の状態になるのでないかと思われる。そこで分泌が過剰....
「性格批判の問題」より 著者:豊島与志雄
面なりに出逢ったが、今月号の諸雑誌に現われた作品全体について云えば、むしろ性格の
過少が目についた。なお云えば、マイナスの性格の過多が目についた。 マイナスの性....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
のものを所有してる者はすべて、一の盗人であると。一方に過多の所有があれば、他方に
過少の所有がある。フランスの無尽蔵の富、財産の豊富、などのことが話されるのを聞き....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
行する。試み、いどみ、固執し、忍耐し、自己に忠実であり、運命とつかみ合い、恐怖の
過少をもってかえって破滅を驚かし、あるいは不正なる力に対抗し、あるいは酔える勝利....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
造」の声に対して敏感ならざるを得ないのである。授与過剰の物議よりは、まだしも授与
過少の不平の方が耳触わりの痛さにおいて多少の差等があるのである。 学位を狙う動....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
身辺に、そういう女が実在しているのである。あまり身近かなために、感情的にせつ子を
過少評価することは容易であったが、彼女と自分との身にそなわった位の差というものを....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
す。といっても極めてチッポケな店で、ナワノレンに毛の生えた程度、その毛もなるべく
過少に考えた方がマチガイが少いでしょう。セラダは八千代サンにハイボールを献じまし....
「思い」より 著者:伊丹万作
。 次に量の問題であるが、日本国内で、劇映画、年四十八本製作という数字は決して
過少ではないと思う。このうち、例年のとおりベスト・テンを選ぶとすれば、なお三十八....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
口が従来、少くともこれを出生または死亡の比率から推算しようと試みた人々によって、
過少に見積られたのは、少しも驚くに足りない。最近の人口条令が出るまでは、当然他国....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
物にでかける。人気は上乗である。 私も先日これを見物にでかけて、テレビを見ずに
過少評価していたことをさとった。おそらくテレビを見たことのない人は、みんな
過少評....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
、承認しなければならない。
『上来述べ来ったところは、わずかなりとも博愛の原則を
過少評価せんとする傾向を有つものではない。それは、緩慢にかつ徐々として利己から発....
「城」より 著者:カフカフランツ
とになる。だが、他面、好都合でもあった。というのは、それは彼の考えによると、彼が
過少に評価されており、そのためにはじめから望みうる以上に自由をもつ、ということを....