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「過度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

過度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
た薔薇《ばら》の花に寂しい頬笑《ほほえ》みを浮べている。…… 追記 不道徳とは過度の異名である。 仏陀 悉達多《しったるた》は王城を忍び出た後六年....
或る女」より 著者:有島武郎
絡を取る必要があるのに、日本の移民問題が米国の西部諸州でやかましくなり、排日熱が過度に煽動《せんどう》され出したので、何事も米国人との交渉は思うように行かずにそ....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
り越さずんば、ついに失敗《おくれ》を取らざるを得ざるべきなり。憐《あわ》れむべし過度の馳※《ちぶ》に疲れ果てたる馬は、力なげに俛《た》れたる首を聯《なら》べて、....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
少なくないようであるが、私はそれには賛成ができない。元来、統制主義は余りに窮屈で過度の緊張を要求し、安全弁を欠く結果となる。ソ連に於ける毎度の粛清工作はもちろん....
電気看板の神経」より 著者:海野十三
算術と理科がきらいで、中学生時代には代数、平面幾何、立体幾何、三角法と物理化学に過度の神経消耗をやり、遂にK大学の理財科を今から三年前に出た「お坊ちゃん」なのだ....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
。それというのが、打ちみたところ、この女は立派に成熟していたが、すこし心神にやや過度の消耗があり、左肺尖に軽微ながら心配の種になるラッセル音が聴こえるのだ。この....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
少女みたいな、慢性幻覚性偏執症だと云うわけじゃないのだよ。ただ、夫人のある機能が過度に発達しているので、時偶そういう特性が、有機的な刺戟に遇うと、感覚の上に技巧....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
与えられた。一八五八年|牛津大学に移るに及びて、其英才はいよいよ鋒鋩を現したが、過度の勉強の為めにいたく心身を損ね、病臥数月の後、保養のために大陸を遍歴すること....
映画と音楽」より 著者:伊丹万作
であるが、まず一般的なことからふれて行くと、音楽家は多くの場合、我々の期待よりも過度に叙情的なメロディーを持つてくる傾向がある。 自分の場合を例にとつていうと....
」より 著者:岡本かの子
加奈子は、もう、この気違いの散歩場を見ているのも沢山になった。気違い達の頭の上で過度に誇らしく咲き盛っている桜の花も、ねばる執拗なものに見えて来た。この説明好き....
子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
みんなも先ずほっと息をつきました。六三郎は命拾いをして気がゆるんだのか、それとも過度の恐怖に打たれたのか、まるで狐の落ちた人のように唯けろりとしているばかりで、....
妖怪学」より 著者:井上円了
に及ぼすは、みな人の知るところなり。例えば、暴食過飲して腸胃の上に病患を起こし、過度労役して四肢の上に傷害をきたすがごときは、いわゆる身部より生ずる病なり。しか....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
セックスだった。しかも勝利をおさめるや否や、このような場合にありがちの習いである過度な行動を、即時禁止するだけの人道主義を持っていた。牧師と教会には手をつけず、....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
が定家の性癖を通し、またそれを自由に表へ出させ得るような社会的地位を通して、一層過度に強められてきている感は少くないのである。同じ立場に立ったにしても、家隆だっ....
白い影」より 著者:小川未明
は、運転手が、どうしてこのごろ、こうむだ目を見るのか? 気候の変化で、もしくは、過度の労働でみんな神経衰弱にかかっているのではないかという疑いを起こしていました....