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過重
「過重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過重の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂言の神」より 著者:太宰治
から数行の文章の奥底に潜んで在る不安、乃至《ないし》は、極度なる羞恥感、自意識の
過重、或る一階級への義心の片鱗《へんりん》、これらは、すべて、銭湯のペンキ絵くら....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に人類の存続は結局全くこの有機界による。そういうわけで、結局星辰の力というものが
過重視されるようになり、そのために爾後約二〇世紀の間、現代の始まりまでも自然研究....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
憐むべき街道の犠牲。」 と半蔵は考えつづけた。上は浪人から、下は雲助まで、世襲
過重の時代が生んだ特殊な風俗と形態とが目につくだけでも、なんとなく彼は社会変革の....
「ねずみと猫」より 著者:寺田寅彦
顔がとがって目玉が大きくなって来た。あまりかわいそうだから、もう一匹別のを飼って
過重な三毛の負担を分かたせようという説があってこれには賛成が多かった。 ある日....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
力よりも、詩人の直観的創作力に著しく接近してきて、われらをして科学的真理の価値の
過重からきたる器械的見方の迷妄より免れしめ、新しくて、不思議の光に潤うたる瞳をも....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
る。こうなれば一体誰が主人であるのか。歴史に於ける理論・意識・インテリゲンチャの
過重評価――所謂福本主義はルカーチの後裔である――はここに淵源している。 ルカ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
給の不備・農業経営法の欠陥と過剰労力利用の不適切・小作問題・公租公課等農村負担の
過重と負債の増加・肥料の不廉・農村金融の不備(資本の都市集中)・繭絹糸価格の暴落....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
から恨まれる事があっても、私は自分が子供の犠牲になって一生を無意味に送って子供の
過重な荷厄介になって持てあまされるよりははるかにいい事だと思っています。 Tと....
「文学の曇天」より 著者:豊島与志雄
的実践的規範を提出しはしない。 随って、自由主義の唱導は、何等かの権力的統制の
過重を思わする。実際、何等かの権力的統制の
過重なしには、自由主義は唱導される理由....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、贖罪《しょくざい》の盛らるる一方の皿に、過度の重さがなかったであろうか。刑罰の
過重も罪悪を決して消さなかったではないか。そして、事情を転換し、犯罪の過失に換う....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
い。 特価販売などすると、その日だけはよく売れるが、他の日はずっと減る。あまり
過重な労働の次には必ず疲労と倦怠が来る。結局差引商売だけの経費が無駄になるわけで....
「光は影を」より 著者:岸田国士
はずですよ」 「だからさ、結局、工場によつて成績が違うということ、それに、税金の
過重負担などもあつて、全体の収支のバランスがとれなくなつたということ、だ」 「つ....
「今後の寺院生活に対する私考」より 著者:坂口安吾
情欲や物欲に即した生活のあることを忘れる訳には行きません。寺院の人々は禁欲生活を
過重し勝ちでとかく所謂煩悩に即した生活の中にも道徳律や悟脱の力のあることを忘れて....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
院における議席から、女王の要求によるある補助税の採決に反対したものである。税額が
過重であるし、徴収期間も短すぎると、彼は演説したのだった。上院が調停を試みて、下....
「水郷異聞」より 著者:田中貢太郎
論を思い浮べてそれを吟味していた。彼が雑誌へ書こうとするのは某博士の書いた『恋愛
過重の弊』と云う論文に対する反駁であった。 「御飯を持ってまいりました」 婢の....