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道傍
「道傍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道傍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
早くからそれに気がついていて、早くこの女もこの話を切り上げたらいいことにと思って
道傍へ寄りかけたのであるが、女は自動車の警笛などは全然注意には入らぬらしく、かえ....
「赤外線男」より 著者:海野十三
人も載って、何ごとか上と下とで喚きあっているのだ。 「どうしたんです」 帆村は
道傍に立っている人のよさそうな内儀さんに訊ねた。 「なんですか、どうも気味の悪い....
「蠅男」より 著者:海野十三
、書けるかちゅんや」 「なんでもいい。是非書いてくれ。そして書いたやつはドンドン
道傍に捨ててくれ。誰か拾ってくれるだろう」 「書けといったって無理や。片手離すと....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
いで行くと、そこも火となり水死したとかいう話が下町の方にたくさんあり、黒焦死体が
道傍に転り、防空壕内で死んで埋っているのも少くないとの事である。 ◯この前の雪の....
「火星探険」より 著者:海野十三
あいきょう》をふりまき、皆にあいさつのため帽子をふった。 「なあんだ、この間まで
道傍にえんこしていた牛乳配達車じゃないか」 「あっ、すげえや。こんな大きな牛の絵....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
一緒にのったがいい」 博士は、車上から手招きをした。 ニーナは、さっきから、
道傍に身体をなげだして、死んだようになって、疲れを休めていたが、これを聞くと、む....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
危険、危険」 それから半マイルばかり歩いた。 彼は、とうとう疲れてしまって、
道傍に腰を下ろした。リバプールの市街の塔や高層建築が、もう目の前にあった。空には....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
る穴のところまで行ったかネ」 「ああ行って来ましたよ。素晴らしいところです。私は
道傍で、こんな黄金の塊を拾った。まだ沢山落ちているが、とても拾いつくせやしません....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
ねようがありません。 警備の人々は帽子を脱いでホッと溜息を洩らしました。そして
道傍にゴロリと横になると、積り積った疲労が一時に出て、間もなく皆は泥のような熟睡....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
処かにシャーリー・テンプルに似た顔の天使の微かな寝息が聞えてくるような気がした。
道傍には盗んでゆかれそうな街灯がポツンと立っていて、しっぽり濡れたアスファルトの....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
はすっかり焼け落ちて、灰かきもまだ進まず、殆んど全部がそのままになっていた。ただ
道傍や空地には、カンテラや小暗い蝋燭を点して露店が出ていた。芋を売る店、焼けた缶....
「野道」より 著者:幸田露伴
と、東坡巾の先生は※然として笑出して、君そんなに感服ばかりしていると、今に馬糞の
道傍に盛上がっているのまで春の景色だなぞと褒めさせられるよ、と戯れたので一同哄然....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
。」 「なぜこさえない、馬鹿!」 「お前さんの兵隊は人殺しをした。わしがこの間|
道傍の畑で仕事をしていたら、一人の女が泣きながら棺桶を運んで行くのを見た。わしは....
「米」より 著者:犬田卯
そうすると鋤簾の奴よけいにぶらぶらとかぶりを振って、ともすれば、小さい勝の身体を
道傍へ投げとばしそうにする。 天秤籠にどさんと堆肥を盛り上げ、その上へ万能や泥....
「鰯」より 著者:岩本素白
かに暢んびりとして居る。ここから人も余り通らない村道を玉川村という方へ向いて行く
道傍には、大きな枝垂れの紅梅などがあって面白いのである。 弘法山の方へ行かずに....