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道具
「道具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
かった。美しい家も一つもなかった。殊に彼の家のまわりは穴蔵大工だの駄菓子屋だの古
道具屋だのばかりだった。それ等の家々に面した道も泥濘の絶えたことは一度もなかった....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
吉は何もした訣ではない。ただその釣《つり》をしている所へ偶然来かかった平四郎に釣
道具を奪われようとしただけである。
最後に小泉孤松《こいずみこしょう》の書いた....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
しも異存を唱えなかった。のみならず妾宅に置いてあった玄鶴の秘蔵の煎茶《せんちゃ》
道具なども催促されぬうちに運んで来た。お鈴は前に疑っていただけに一層彼に好意を感....
「母」より 著者:芥川竜之介
近づいて来ると、出窓に面した廊下には、四十|格好《がっこう》の女中が一人、紅茶の
道具を運びながら、影画《かげえ》のように通りかかった。女中は何とも云われなかった....
「春」より 著者:芥川竜之介
。
「それでもうおしまいだわ。」
三
広子《ひろこ》は化粧
道具や何かを入れた銀細具《ぎんざいく》のバッグを下げたまま、何年《なんねん》にも....
「影」より 著者:芥川竜之介
りにならないのでございますか?」
これはその側の卓子《テーブル》の上に、紅茶の
道具を片づけている召使いの老女の言葉であった。
「ああ、今夜もまた寂しいわね。」....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
この「加賀の煙管」を材料に得意の饒舌《じょうぜつ》を闘わせた。
「さすがは、大名
道具だて。」
「同じ
道具でも、ああ云う物は、つぶしが利《き》きやす。」
「質《し....
「葱」より 著者:芥川竜之介
詩集」や、ラファエルのマドンナの写真のほかにも、自炊《じすい》生活に必要な、台所
道具が並んでいる。その台所
道具の象徴する、世智辛《せちがら》い東京の実生活は、何....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
なかった訣《わけ》ではない。
又
しかしああ言う踏み台だけはどこの古
道具屋にも転がっている。
又
あらゆる作家は一面には指物師《さしもの....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
で日本間を歩かせられるのはとうてい俺には不可能である。……
「九月×日 俺は今日
道具屋にダブル・ベッドを売り払った。このベッドを買ったのはある亜米利加《アメリカ....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
に顔のゆがんでいる僕をつかまえて辣腕をふるえる筈がない。 かえりに区役所前の古
道具屋で、青磁の香炉を一つ見つけて、いくらだと云ったら、色眼鏡をかけた亭主が開闢....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
とする問題を飽くまで撰んで、それからこれを解決すべき実験の方法を熟考する。新しい
道具が入用と思えば、その図を画いて、大工に言いつける。あとから変更するようなこと....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
なカトリーナが、子供たちも大ぜいいっしょに、馬車の上に乗り、中にはごたごたの家財
道具をいっぱい積みこんで、下には壺やら薬罐やらをぶらさげているのだった。そして、....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
三人連れの男女が降りて来て、玄関を出ようとしていた。その男は、浄めのお水をかける
道具に指を触れた。そこで、老人は、手がぶるぶる顫えるので、聖水を雨のように地面に....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
尊敬されたり、女から愛されたり、群衆から喝采を浴びせられたりする。彼等は人殺しの
道具を引き摺って街を歩く。黒い服を身に着けた通行者は、羨ましそうにそれを眺める。....