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「道念〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道念の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も女人の服装は女人自身の一部である。啓吉の誘惑に陥らなかったのは勿論《もちろん》道念にも依《よ》ったのであろう。が、彼を誘惑した女人は啓吉の妻の借着をしている。....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
。まず日本の仏法を亡ぼさんがために碩学高徳の聖僧《ひじり》の魂に食い入って、その道念を掻き乱そうと企てたのであろう。それを知らいで、うかうかとかれの手引きをした....
高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
並でなくってへえと驚ろく様な解決をさせる事がある。人は之《これ》を称して第一義の道念に触れるとも、人生の根元に徹するとも評して居る。成程《なるほど》吾々凡人より....
夜の靴」より 著者:横光利一
心の砕片を手に受けて、これがおのれの心かと思うと、ぱッと捨てる。このようなとき、道念というようなものは、先ず自分自身に立腹すること以外手がかりはないものだ。腹立....
法然行伝」より 著者:中里介山
醍醐乗願房宗源(号竹谷)は多年法然に仕えて法義をうけていたが、深く隠遁を好み道念をかくして、医者であるといって名のり又音律のことなどを人に語ったりなどしてい....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
書を誌して、自戒とする必要はないであろう。ただあの辞句を批判的にのみ見て、武蔵の道念を高いとか低いとか、論じる人もあるが、私は以上のような見解から、他の五輪書や....
それから」より 著者:夏目漱石
ない。けれども今の自分から三四年前の自分を回顧してみると、慥《たし》かに、自己の道念を誇張して、得意に使い回していた。鍍金《めっき》を金《きん》に通用させようと....