道破[語句情報] » 道破

「道破〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道破の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
真面目さを眉目《びもく》の間《あいだ》に閃かせて、 「中位《ちゅうぐらい》。」と道破《どうは》した。 四人は声を合せて失笑した。 「中位《ちゅうぐらい》は好か....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
を伸ばしているかも知れない。 星 太陽の下に新しきことなしとは古人の道破した言葉である。しかし新しいことのないのは独り太陽の下ばかりではない。 天....
大島が出来る話」より 著者:菊池寛
進軍|喇叭《らっぱ》を吹いて居る』と、遉《さすが》は米国の大学者丈あって、真理を道破して居るようです……」と云った時には、譲吉は馬鹿々々しくなって、席を脱《はず....
写生文」より 著者:夏目漱石
ちょっとできにくい。写生文と普通の文章の差違は認められているにもかかわらず明かに道破されておらんのもこの理である。かの写生文を標榜《ひょうぼう》する人々といえど....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
仏心と親心色と見れば、大悲を成ずる」といったのは、まさしく、こうした境地を、道破したものであると思います。 たいへん前置が長くなりましたが、すでにお話しし....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
を保つでなく、不潔を包容し浄化して生命の温床たるにある。「吾父は農夫也」と耶蘇の道破した如く、神は正しく一の大農夫である。神は一切を好と見る。「吾の造りたるもの....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
だか楽器を弾き出した。始はマンドリンかと思ったが、中ごろから、赤木があれは琴だと道破した。僕は琴にしたくなかったから、いや二絃琴だよと異を樹てた。しばらくは琴だ....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
で、哲学が生の反省の学・生の自覚の学であらねばならぬ限り、凡ての哲学は観念論だと道破している。 私は何か、田辺博士の個人的な性格からその哲学の形而上学としての....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
恐怖を感じている。孔夫子でさえも、その人によってその楽《がく》を捨てず、とはまだ道破していなかった。自ら感ぜさせたものが、人を感ぜしめるところの烈しい魔力。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て旅心定まりぬ――なるほど、旅心定まりぬがいい――この一句が、今日のおれの旅心を道破している。 「『いかで都へ』と便りを求めしもことわりなり。なかにもこの関は....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
のであることを強調する、最後の一節に至りては、まことに活眼達識の士にして、初めて道破し得る卓見であると思う。この一節は、特に現世生活を穢土と罵り、途中の階段をヌ....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
道はあるというのが現代のヤンキー商人のモットーであるが、この事を元禄の昔に西鶴が道破しているのである。木綿をきり売りの手拭を下谷の天神で売出した男の話は神宮外苑....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
に、遼々無限の荒野を行くようなものであります。この様子を、般若心経は実に要領よく道破しております。 「無明もなく、また無明の尽ることもなく」、無明とは、人間の不....
」より 著者:中谷宇吉郎
であろうと思われるような箇所もないではないが、全体を通じては、雪の性質雪の効用を道破したものとして尊敬に値するのである。尤《もっと》も彼は下総に住んでいたのであ....
それから」より 著者:夏目漱石
ては、通じない理窟《りくつ》になる。代助はこの大質問に応じて、自分の未来を明瞭に道破《いいやぶ》るだけの考も何も有《も》っていなかった。彼はそれが自分に取って尤....