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「道祖神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道祖神の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
じゃ。」 「おう、翁とばかりでは御合点《ごがてん》まいるまい。ありようは、五条の道祖神《さえのかみ》でござる。」 「その道祖神が、何としてこれへ見えた。」 「御....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
の種類を区別するほど明るかった。 五六本松の岡に倚って立っているのを望んだ。囁道祖神のあるのは其処だ。 寺窪というところへ出た。農家が五六軒ずつ、ところどこ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
い。椎の葉に飯を盛ると言った昔の人の旅情は彼らの忘れ得ぬ歌であり、路傍に立つ古い道祖神は子供の時分から彼らに旅人愛護の精神をささやいている。いたるところに山嶽は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は甲府勤番の士分の者。それに附随して神楽《かぐら》もあれば煙花《はなび》もある、道祖神のお祭も馳せ加わるという景気でありましたから、女子供までがその日の来ること....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
石《しろいし》の城 笠島の郡《こおり》に入ると、実方《さねかた》中将の遺跡、道祖神の祠をたずねなければ、奥州路の手形が不渡りになる。 かくて、田山白雲は、....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
奇妙な石ぐらいで目はくらまされないと知るべきである。事、石神（シャグジとよむよ）道祖神に関しても、拙者年来のウンチクがあって、帝釈様の御神体なぞ、余アマネクこれ....
「明治開化　安吾捕物」より 著者:坂口安吾
が、賀美郡賀美村とか、宇賀美とか神山など神の字の地名が多く、賀美村の石神は日本の道祖神の総本家という伝えも残っている。そこを流れる川を神流川と云い、信濃から蓼科....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ら、この聞き書きは、神宮よりも主として市井の小祠について記されたもので、庚神だの道祖神などについて録されていたからだ。一例、次の如し。道祖神というものは、通例、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
なぜなら、私はこの神社の祭事は必ず正月十五日にあるだろうと信じていたからだ。道祖神系統の祭事はたいがい十五日だが、特に正月十五日が主流のようで、鳥追だのホイ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
が秋の暮だと、一里塚で消えちまいます、五月の陽炎を乗って行きます。 お婆さんが道祖神の化身なら、この子供には、こんがら童子の憑移ったように、路も馬も渉取り、正....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
と書いた幟の幾本も立っているのを見た事がある。これを祭る人の心では、お稲荷様とか道祖神とかを祭ると同じ様に、幸福を祈る外に深い意味はないのであろうが、これを手長....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
その他｜竈の神を祭る荒神棚に、木製の陽物を供える習慣の地方の多かったのも、これを道祖神の信仰と混同した結果であろうと思われる。 傍例すでにかくのごときもので、....
「欧米各国　政教日記」より 著者:井上円了
神灯ありて、その前を通過するもの一拝して去り、あたかもわが国の路傍にある地蔵尊、道祖神のごとし。 ウィーンよりダニューブ河に至るの道、八畳敷きくらいの一小屋あ....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
持ち、一人はその尻尾を持つといえば、これは普通の獅子舞らしい。 サイドウという道祖神の祭は、毎年正月十五日に、深い積雪の上で行われる。町が二つに分れて、血気の....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
神崎とか、蟹島とかいう所に根拠を構えていたとある。この浮浪民たる傀儡子や遊女は、道祖神を祭って福助を祈る習慣を持っておった。各自その像を帯して、その数百千に及ぶ....