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「道糸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道糸の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
るのは、晩春の夕|陽が山頂の西の雲を緋に染めた一刻である。ひらひらと水鳥の白羽を道糸の目印につけて、鈎を流水の中層に流す餌にも山女魚の餌につく振舞に、何とも言え....
寒鮒」より 著者:佐藤垢石
竿先へ見入るのである。 仕掛けの全長は竿より五寸乃至一尺長くするのがよかろう。道糸は秋田の渋糸十五本撚りで充分である。鈎素は浮木釣りの場合は四寸か五寸で、脈釣....
小伜の釣り」より 著者:佐藤垢石
なった。裏の薮から、篠笹を切ってきて、それに母の裁縫道具の中から縫糸を持ち出して道糸をこしらえては、鈎を結んで出て行った。夕方帰ってくると、広い台所の隅へ生きて....
木の葉山女魚」より 著者:佐藤垢石
秋の山女魚は深い淵の渦巻くところに、上流からくる餌を待って群れている。そこへ道糸を振り込んでそろそろと流してやると、白羽の目印がツイと横に揺れる。餌をくわえ....
巣離れの鮒」より 著者:佐藤垢石
ら移動して行くのが面白い。竿は二間半から三間くらい、胴のしっかりしたものがいい。道糸は秋田の三十本撚りくらいにして錘から上を三、四尺三厘柄のテグス、鈎は中輪の三....
細流の興趣」より 著者:佐藤垢石
で、釣り場の幅の広さによって異なったものを選ぶ。仕掛けの全長は竿|丈が扱いいい。道糸は秋田の渋糸十五本撚りか二十本撚り、錘から上方三、四尺を一厘五毛柄のテグスに....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
らに静かに一尋くらい、ついで一尋、二尋と、次第々々に海タチの二割くらいと思うだけ道糸をたぐりあげて鯛の棚を探ってみるのが、賢明の方法である。 鯛の当たりには、....
利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
夏がくれば、鮎を釣った。秋がくれば、木の葉に親しんだ。冬がくれば、寒寄りのはやが道糸の目印につけた水鳥の白羽を揺する振舞に、幼い胸をときめかした。 大洪水がく....
」より 著者:佐藤垢石
、長竿は禁物である。四間一尺五寸の竿から、元竿二本を抜き去って三間の長さとした。道糸は、竿の長さよりも七、八寸長くした。 この浅い瀞の釣り場は、私の目測によれ....
那珂川の鱸釣り」より 著者:佐藤垢石
穂先ほど太くし、竿尻は鋭くしておく。それは、水の底の小石の間へ刺したてるためだ。道糸は、人造テグスの一分半くらいの太さのもの一|把、二十間を全部用いる。鉤素はテ....
楢の若葉」より 著者:佐藤垢石
川の崖下まで行ったのである。 父は二間半の竿を巧みに使った。私は、軽い二間半で道糸に水鳥の白羽を目印につけ、暁の色を映しゆく瀬脇の水の面を脈釣りで流した。 ....
母の匂い」より 著者:佐藤垢石
り場へ着くと大笊を、二人の間の浅い瀬脇へ浸けてから、鈎をおろすのを慣わしとした。道糸を流して流れの七分三分のところまで行くと、目印につけた水鳥の白羽がツイと揺れ....
氷湖の公魚」より 著者:佐藤垢石
二月中旬までは小舟に乗って釣るのである。竿は二間半か二間で、胴も穂先も硬いもの、道糸は秋田の十五本撚り。錘から上三、四尺は二厘柄のテグスを使い、錘は三匁の銃丸型....