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道通
「道通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道通の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
が親切にしてくれるということだ。エヘラエヘラ笑いながら、姫買いをする所はどこかと
道通る人に訊ねると、早熟た小せがれやナ、年なんぼやねンと相手にされなかった。二十....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
ーが一尺くらいも沈むのだからたまらない。常念道と書いてある道標を辿り、だいたい夏
道通り進んで、一八〇〇メートルくらいまで登った。もすこしで常念の登りにかかるのだ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
て来ました。」 と言って隣家から訪ねて来る伊之助を寛ぎの間に迎えて見ると、東山
道通行は助郷人足不参のため、当分その整理がつくまで大坂御番頭の方に断わりを出そう....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
戸傍を去って母屋の縁に腰かけた。
*
程明道の句に「
道通天地有形外」と云うのがある。梁川君の様な有象から無象に通う其「道」を不断に歩....
「青い眼の人形」より 著者:野口雨情
馬《やせうま》に乗つて 三度笠かぶつて 五兵衛さん家《いえ》の 裏の
道通つた 五兵衛さんが見たら 笠で顔隠した 「おさよか」と、聞くと ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
次の選挙の費用が貰えぬ。なれど個人の自由は自由じゃ。国の掟にちっとも触れない。筋
道通った立派な人物。正義の味方の学者や牧師を。まさか追立て喰わせもならず。況して....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
骨ありという。『大清一統志』一八一に甘粛《かんしゅく》の馬踪嶺は峻《けわ》しくて
道通ぜなんだが、馬をこの山に失い蹟《あと》を追うてたちまち※州《むしゅう》に達し....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
たのか分らぬ。次いで起る事情の展開に照らして考えるほかは無い。然《さ》候わば今日
道通りの民家を焼払わしめ、明日は高清水を踏潰《ふみつぶ》し候わん、と氏郷は云った....
「十四日祭の夜」より 著者:宮本百合子
。 外国人のためにもこの祭りの日と夜とを一きわ華やかにしつらえている贅沢な並木
道通りからはずれ、暗いガードそばという場末街の祭の光景は、その片かげに大パリの現....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
しょう、きのうからちょいちょいポストをのぞくのですがまだ御到着にならず。今頃どの
道通ってる、あの道とおり、この道とおり、と子供のうたのようなものね。それ頂いてか....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、報道をウノミにして事の実相を気付かず、批判自由で新聞が書きたてる時代に至って報
道通りのことを発見して悲憤コーガイ憂国の嘆息をもらすという道学者は、目がフシ孔で....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
宮のような闇市場の中をぐるぐる廻ったあげく、やっと抜け出してみると、そこは梅田新
道通りだった。 小沢は苦笑しながら、阪急の方へ歩いて行って、やっと今里行の市電....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
より秩父に入るの路とす。中仙道熊谷より荒川に沿い寄居を経て矢那瀬に至るの路を中仙
道通りと呼び、この路と川越通りを昔時は秩父へ入るの大路としたりと見ゆ。今は汽車の....
「女賊記」より 著者:田中貢太郎
を漏れ聞いて集まって来たものは首をかしげた。 「おかしいな」 「何人だろう」 「
道通りだろうか」 「それにしても、何人もいないのは不思議じゃないか」 月の面を....
「放浪」より 著者:織田作之助
女が親切にしてくれるということだ。えへら/\笑いながら、姫買いをする所はどこかと
道通る人に訊ねると、早熟た小せがれやナ、年なんぼやねンと相手にされなかった。二十....