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「道連れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道連れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
恰度一年前の三月十八日にも、私はH市へ行く車中で、やはり貴下の様な立派な大学生と道連れになりましてな、そして貴下と同じ様に、その事に就いて訊ねて頂きましたよ……....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
安はまだ消えない。私は黙って歩き出すと、女はやはり付いて来た。わたしは気味の悪い道連れ(?)をうしろに背負いながら、とうとう三宅坂下までたどり着いたが、女は河獺....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
…勝手な極道とか、遊蕩とかで行留りになった男の、名は体のいい心中だが、死んで行く道連れにされて堪るものではない。――その上、一人身ではないそうだ。――ここへ来る....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
抱き合ってしまう現実のカテリイヌを見出したいと思った。傍の二人の女は其の時までの道連れだ。どれも向うからついて来た女達だ。自分の知ったことではない。この女達にあ....
」より 著者:井上紅梅
と、二十余りの男も言った。 店の中の客は景気づいて皆高笑いした。小栓も賑やかな道連れになって懸命に咳嗽をした。康おじさんは小栓の前へ行って彼の肩を叩き 「いい....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
たし達はあした帰る。お前たちも一緒に連れて行ってやりたいが、藤沢の一件があるから道連れは困る。又ぞろ何かの間違いがあると、わたしばかりでなく、講中一同が迷惑する....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
ているときは小春といっていたそうです。小春が治兵衛と心中しないで、青大将を冥途の道連れじゃあ、あんまり可哀そうじゃありませんか。」 おかみさんは他人事だと思っ....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
しの見たのもいよいよ嘘じゃありませんよ。」と、藤次郎は言った。 「それにしても、道連れの男は誰だ、伊八じゃあるめえ。」と、奥野は首をかしげた。 「さあ、それが判....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
旅宿をぬけ出して、夜の更けるまで何処かをさまよい歩いて来る。今から考えれば、その道連れがかの美人であったらしいと、同宿の一座の者から申立てた。そうなると、かの船....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
ばかり。斯うすると竜次郎の男振りは、一入目立って光るのであった。 「途中でも女と道連れになんか成らないようにして下さいよ。よござんすか。私の乾漢は何処にでもいま....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
どろきもしずまり、おとなしくなっていた。 イカバッドは、この得体の知れぬ深夜の道連れが気に食わなかったし、ブロム・ボーンズが「早駈けヘッセ人」と競走した冒険談....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
えた。「その女子ならば疾うに京へ戻られた。」 「一人で見えられたか。但しはほかに道連れでも……。」 「連れはない。その姫という人が戻られると、やがてあとから若い....
御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
、不安はまだ消えない。私は黙って歩き出すと、女はやはり附いて来た。私は気味の悪い道連れ(?)を後ろに脊負いながら、とうとう三宅坂下まで辿り着いたが、女は河獺にも....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
って面胞だらけの不男のYを対手に恋の綱渡りをしようとは誰が想像しよう。孔雀が豚を道連れにするエソップにでもありそうな図が憶出された。 「あの奥さんがYと?」と私....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
だから、それは仕方がないとしても、少なくとも半分はまっとうな金だ。良銭まで悪銭が道連れにしたのだから実に惜しい。のちに私は苦心して建てた工場を関東大震災や戦災で....