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「達見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

達見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
くびっているんだ」 こういうや否や、彼は津田の返事も待たずに、向うにいる牛乳配達見たような若ものに声をかけた。 「ねえ君。そうだろう」 出し抜けに呼びかけら....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
た生産力の大拡張を思うとき、われらは断じて成功を疑うことができない。ただし偉大な達見と強力な政治力が必要だ。一億一心も滅私奉公も、明確なこの大目標に力強く集中さ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
われたけれども、出来ぬと言って、江藤氏の命を受けなかったということである。先生の達見は実に敬服の至りである。洲股《すまた》の城普請は土木工事であるから、一夜に出....
坪内先生について」より 著者:宮本百合子
れたが、私は坪内先生の一生をあるべきとこにあって完璧たらしめた先生の聰明、努力、達見、現実性を学ぶとすれば、それは私の時代のものにとっては必然的に白鳥氏の言葉に....
微妙な人間的交錯」より 著者:宮本百合子
理想主義と実利主義との紛糾は、呼吸荒い時代に揉まれて様々な内容がその日暮しに陥り達見を失う危険をもっていないとは云えない。 先頃、二晩つづいて東京に提灯行列の....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
させるでしょう。現代の水の浅さはどうでしょう! きょうはもう二十六日に出した速達見ていらっしゃるでしょうね。これは新年になってつくのでしょうか。そしたらおめで....
」より 著者:森鴎外
車場に着く。参謀長を始め、大勢の出迎人がある。一同にそこそこに挨拶をして、室町の達見という宿屋にはいった。 隊から来ている従卒に手伝って貰って、石田はさっそく....
失われた半身」より 著者:豊島与志雄
なことを考えたり、指の関節を鳴らしたりするのだが、退屈さに変りはない。如何に博識達見の教授でも、いつもいつも面白い話ばかり出来得るものではないし、だいたい大学の....
曙覧の歌」より 著者:正岡子規
、始めて濶眼《かつがん》を開き、なるべく多くの新材料、新題目を取りて歌に入れたる達見は、趣味を千年の昔に求めてこれを目睫《もくしょう》に失したる真淵、景樹を驚か....
俳優への手紙」より 著者:三好十郎
象の一つ一つに就て自分なりの見解は持ち合せている。時に依ると、これはチョットした達見であると自惚れてもよさそうな意見を抱くことがある。しかし、それを言って見ても....
教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
らぬ、今死ぬる馬鹿があるか」という意味であろう。してみると屈原よりも、漁父の方に達見がある。またかの伯夷《はくい》叔斉《しゅくせい》は、天下が周の世となるや、首....
三国志」より 著者:吉川英治
の攻伐にばかり日を暮し合っていた際に――ひとりそこへ着眼した若き荀文若――荀※の達見はさすがのものであった。 袁紹の謀臣、沮授なども、同じ先見を抱いて、袁紹に....
三国志」より 著者:吉川英治
念をこうむり、徐庶は愧感にたえません」 「だが、ご辺のような、孝心に篤い、そして達見高明の士が、なんで身を屈して玄徳などに仕えたのか」 「偶然なる一朝の縁でござ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
しは、めくらである) と、いう顔はしていない。 そのくせ信念もなければ格別の達見も持ってはいないので、ただ自己をつくろうに詭弁と口舌の才を以てすることになる....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
甘んじて身体を上官に致し、一意その指揮に従うものとす」と示したのである。これ真に達見ではないか。全体主義社会統制の重要道徳たる服従の真義を捉えたのである。しかし....