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違犯
「違犯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
違犯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
外した。その船は、釧路丸ではなかったのだ。 「どうも、仕方がないですな。しかし、
違犯行為はありませんか?」 「まア見てやって下さい。間違いないようですよ」 や....
「東京八景」より 著者:太宰治
家の不幸が、私にその当然の力を与えたのか。長兄が代議士に当選して、その直後に選挙
違犯で起訴された。私は、長兄の厳しい人格を畏敬している。周囲に悪い者がいたのに違....
「征服の事実」より 著者:大杉栄
者に与えられる。換言すれば、この法律に服することが被治者の義務であり、この法律の
違犯にならない行為がその権利であると認められるようになった。 これと同時にまた....
「獄中記」より 著者:大杉栄
るがいい。みんなきっと碌な返事はできやしない。それから次に列べた最初の新聞紙条令
違犯(今は新聞紙法
違犯と変った)の刑期も、ほんのうろ覚えではっきりは覚えていない....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
それでも不思議なことには滅多に風をひかない。この二月の初めに、四カ月の新聞紙法
違犯を勤めて来た山川のごときは、やはり肺が悪くてほとんど年中風を引き通している男....
「赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
て青鬼とあだ名された河島判事の予審に付せられた。罪名は官吏抗拒、および治安警察法
違犯であった。公判の結果は、たかだが二カ月以上四カ月くらいなものだという見当だっ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
前に言ったのはどうした。 * 堀保子宛・明治四十三年四月十三日 戸籍法
違犯とかいうので、この八日に裁判所へ喚び出された。ちょうど一年半目に人間の住む社....
「電車停留場」より 著者:豊島与志雄
った赤黒いその横顔が、自分を嘲ってるように思い做された。 「車掌台に乗るのは規則
違犯ですから、中の方へお願いします。」 「何が規則
違犯だ!」と男はまた怒鳴り返え....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ょくざい》というのは、あらゆる悪、あらゆる過失、あらゆる放肆《ほうし》、あらゆる
違犯、あらゆる不正、あらゆる罪悪、すべて地上において犯さるるものに対する祈りであ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
に心を向けていた。
「こら、」と彼は言った、「まだここに街灯をつけてるのか。規則
違犯だぞ。秩序|紊乱《びんらん》だぞ。そんなものこわしてしまえ。」
そして彼は....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
園の中よりも外の方に気を取られて、もう内部に注意していなかったので、従って二人の
違犯者がいることにも気づかなかった。
前日雨が降り、その日の朝も少し降った。し....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
。ふだんの斑ら禿とは違う。だが前にも言ったとおり阿Qは見識がある。彼はすぐに規則
違犯を感づいて、もうその先きは言わない。 閑人達はまだやめないで彼をあしらって....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
ンはいつも彼の世話子達をこういう言葉で呼んだ。 「あなたの子供達にこれだけの規則
違犯があるのですよ。」 警視長官は笑いながら先手を打って唄うたいの反則事件の調....
「瘤」より 著者:犬田卯
の警察へ出かけた田辺定雄は夜になっても帰らず、その翌日もかえらなかった。 選挙
違犯で、彼から「清き一票」を買ってもらったという十数名の村人と共に、ひどい取調べ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。不届者|奴。」 「往来だぞ、公道のまん中でパンクする奴ゥがあるかア。」 「規則
違犯だぞ。」 「赤だも、そっち避けい。」 「林野局のお通りだぞ。」 「下郎くたば....