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遠回し
「遠回し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遠回しの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
万が一ということもありましたから、年ごろの娘とか養女とか、そういった者はないかと
遠回しに探りを入れてみましたが、全然それもむだな詮議で、糸屋の若主人のしげしげ出....
「恭三の父」より 著者:加能作次郎
に笑って済ますことは出来ぬと思った。 父は酔った時に限って恭三に向って不平やら
遠回しの教訓めいたことを言うのを恭三は能く知って居た。父もまた素顔で恭三に意見す....
「ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
らない事もあるし、話さずに置く訳に行かなくなったので、まあお米さんが引き受けて、
遠回しに話し出すと、奥さんは案外平気なんですって、気丈な方ね。そうしてお米さんに....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
忘れましたようですよ。」 そんなことを言って、京には美しい人も多いと聞くなぞと
遠回しににおわせ、夫恋う思いを隠しかねている友人の妻が顔をながめると、半蔵はわず....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
こともあった。 「どうだい、今夜はうまくいったかい。」 あるいは、わざとらしい
遠回しの言葉のこともあった。 「さあクリストフ坊やのお帰りだ、何か珍しいことを話....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
晴雨について話し、向こうの美しい娘たちのことや、クリストフが踊らないことなどを、
遠回しにひやかしたあとで、踊る労を取らないのはもっとものことであり、酒杯の前に肱....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
尊心をも捨ててしまって、目下の困難な境遇や、ポアイエ家から期待してる事柄などを、
遠回しに述べたてた。が向こうからはわからないふうをされた。夕食に引き止められもし....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
妙な人だわねえ。……じゃ、こうしましょう。あたしから話してみようじゃないの。……
遠回しにそっと謎をかけてみるのよ。(間)ほんとに、いつまでそう、どっちつかずじゃ....