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「遠島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遠島の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の父と母」より 著者:有島武郎
が、その小藩に起こったお家騒動に捲き込まれて、琉球《りゅうきゅう》のあるところへ遠島された。それが父の七歳の時ぐらいで、それから十五か十六ぐらいまでは祖父の薫育....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そそられて又訊いた。 「その飼主は一貫文の科料、猿公は世間をさわがしたという罪で遠島、永代橋から遠島船に乗せられて八丈島へ送られました。奴は芝居小屋なんぞで窮屈....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たが、いずれも召し捕って入牢《じゅろう》申し付けられ、その中で二人は牢死、二人は遠島になりました。時光寺の納所《なっしょ》の善了も本山派に内通していたという疑い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こまでも親のかたきを討つつもりでやった仕事ですから、上にも御憐愍の沙汰があって、遠島ということで落着しました。これが作り話だと、娘や芸妓や其の情夫の定次郎の方に....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
え話だ。万一それが露顕したら、公儀に対して不届きな奴だというので、重ければ死罪か遠島、軽くとも追放で家財は没収、何代か続いた丸多の家もお取り潰しになるのは知れた....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
立ち廻ったところを捕えられた。主犯者の池田屋と大桝屋は死罪、菩提寺の住職とお兼は遠島、その他の者は重追放を申し渡された。 これでこの怪談は終ったが、ついでに付....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しろこいつが女を引っ張り出して来たのがもとで、こんな騒ぎを仕出来したんですから、遠島にもなるべきところを江戸払いで軽く済みました。そうして、もう一度旅へ出るつも....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、世間ではいろいろの噂をしていると、九月の中頃にその裁判が落着して、女中のお咲は遠島、女房のお菊は死罪という恐ろしい申し渡しを受けたので、当の山城屋は勿論、世間....
親子」より 著者:有島武郎
貧乏士族の家に生まれて、生まれるとから貧乏には慣れている。物心のついた時には父は遠島になっていて母ばかりの暮らしだったので、十二の時にもう元服して、お米倉の米合....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に首はやはり小塚ッ原に梟けられた。金次は同罪ともなるべきものを格別の御慈悲を以て遠島申し付けられて、この一件は落着した。 「これがまあ私の売出す始めでした」と、....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
いや、大に台所の内諭なきにしもあらずだろうが。 そこで、先刻、君と飲倒れたまま遠島申附かった訳だ。――空鉄砲の機会もなしに、五斗兵衛むっくと起きて、思入があっ....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
と、希代にのべつ、坐睡をするでござります。古来、姑の目ざといのと、按摩の坐睡は、遠島ものだといたしたくらいなもので。」 とぱちぱちぱちと指を弾いて、 「わしど....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
落着延引しているうちに、賊は七月八日に牢死した。伝えるところによると、奉行所では遠島と内定していたそうである。本来ならば結局重追放ぐらいで済むべきであったが、そ....
」より 著者:岡本綺堂
、友蔵と幸吉の兄弟は死罪に処せられるかという噂もあったが、幸いに一等を減じられて遠島を申渡された。他の関係者は追放に処せられた。」 「なるほど大事件でしたね。」....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
て私はしょんぼり故郷三宅島へ帰った。三宅島は昔流罪人の流された島、まさに「大正の遠島」というところだ。 平和な故郷に要注意人物として帰った私をみる島民の目は冷....