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「遠隔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遠隔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、ことに分光器(一八五九年以後)の助けを得るようになってから始めてこれらの極めて遠隔した物象の特異な性質に関して立ち入った研究をすることが可能となったわけである....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
しまなかったと云う、千古の大魔術師――亜歴山府のアンティオクスでさえも、水風琴の遠隔演奏はしたと云うけれど、その音調についてはいっこうに記されていない。また、例....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
内の人口に膾炙している。 然るに博多順正寺に在る只圓翁の墓は、後嗣梅津謙助氏が遠隔の地に居らるる故か久しく忘れられていた。ただ旧門下で小謡組であった佐藤文次郎....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
く尋ねて来たアなア、巡礼に成って来ただかえ」 繼「はいお婆さんに逢いたいと思って遠隔の処を参りました」 婆「まア宜く尋ねて来たよ、是やア誰か井戸へ行って水を汲ん....
沈没男」より 著者:海野十三
相手国たる独国の海軍|根拠地ウィルヘルムスハーフェンを去ること実に五百六十|哩の遠隔の地にあり、独国軍艦にお目にかかるのには、外野席以上の遠方の地点で、これほど....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
たい。当日の出席者は今村、五十嵐、金太、清松、竹造、トク及び自分の七名であるが、遠隔の地の人には旅費を支弁するから、万障くり合せて御参会願うという文面であった。....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
することの出来ない商売。 第二、専売特許的のもので他に同業者のないもの。 第三、遠隔せる交通不便の土地から輸入するもの。 第四、特に多年の練習と熟達とを要するも....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
ら同じ方角から、鼓の音が聞こえて来た。ポンポン、ポンポン、ポンポンと、堤に添って遠隔って行った。 すいかけた煙管を膝へ取り、平八老人は耳を澄ましたが、次第にそ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
らで、駅内の交通交社案内所が親切そのものであったからだ。どういう手数もいとわず、遠隔の地とレンラクして、種々予定を立ててくれる。万事ここへ任せれば安心の感。土地....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
間人種の発音に不具的なところがあった場合に、こういうマチガイが起るのは当然だが、遠隔な地から移動してついに日本の地にまで定着した者が多かったらしいフヨ族のコマ人....
米国巡回文庫起源及び発達」より 著者:佐野友三郎
念図書館の設置ありて、上院議員スタウト氏もまた現に同館委員の一人なり。然るに氏は遠隔なる村民には同図書館も、絶えて、その要なきを認め、州立無料巡回文庫会議に謀り....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
る)。それは、メルビイル・デビッスン・ポーストの『ドウムドーフ・ミステリイ』で、遠隔の殺人者というのは外でもない太陽である。太陽が密閉された部屋の窓硝子に照りつ....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
タンを付け、縁を赤く隈取った白い襟飾りを着ける、これより外に正服はない。 最も遠隔した支那国すらも数千年前に列に入り全世界と同様に生活している。 四 まことに....
甘鯛の姿焼き」より 著者:北大路魯山人
色がついていて、味がくどく、昔の面目を失っている。 本来高級魚である甘だいが、遠隔のため時間が経ち、その美味をまっとうしないのである。産地で食うと、もちろん美....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
化していなかった。黒河河畔のイギリス軍の敗戦後、全島にわたる諸所に一揆が勃発し、遠隔地方の反乱は公然のものであった。それだのにチロオヌは好機を充分に利用すること....