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「遭遇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遭遇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
《かんちょう》の具」と称しながら、常に彼のうちに磅※《ぼうはく》する芸術的感興に遭遇すると、たちまち不安を感じ出した。――水滸伝の一節が、たまたま彼の気分の上に....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
なければならぬ。僕は湖南へ旅行した時、偶然ちょっと小説じみた下《しも》の小事件に遭遇した。この小事件もことによると、情熱に富んだ湖南の民の面目を示すことになるの....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
に行く途中、黄いろくなりかけた高粱《こうりょう》の畑の中で、突然一隊の日本騎兵と遭遇した。それが余り突然すぎたので、敵も味方も小銃を発射する暇《いとま》がない。....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
《ろけん》する時が来たのかも知れない。……」 半三郎はこのほかにも幾多の危険に遭遇《そうぐう》した。それを一々|枚挙《まいきょ》するのはとうていわたしの堪《た....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
事の緒口《いとぐち》をここに定めておくつもりであり、また私たち兄弟の中に、不幸に遭遇して身動きのできなくなったものができたら、この農場にころがり込むことによって....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
代に対する回顧《かいこ》がそれである。見よ、彼らの亡国的感情が、その祖先が一度|遭遇《そうぐう》した時代閉塞の状態に対する同感と思慕とによって、いかに遺憾《いか....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
まう。そして果てしもなく回想の迷路をたどって歩く。 それはある年の三月に、君が遭遇した苦い経験の一つだ。模範船からすぐ引き上げろという信号がかかったので、今ま....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
も死が間近かに彼に近づく時には必ずその力が来るに相違ない。一人として早晩個性との遭遇を避け得るものはない。私もまた人間の一人として、人間並みにこの時個性と顔を見....
去年」より 著者:伊藤左千夫
時の懊悩から起こるでき心かもしれない。 とにかく去年から今年へかけての、種々の遭遇によって、僕はおおいに自分の修業未熟ということを心づかせられた。これによって....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
万四千石、――遠僻の荒地に国がえとなった。後に再び川越に転封され、そのまま幕末に遭遇した、流転の間に落ちこぼれた一藩の人々の遺骨、残骸が、草に倒れているのである....
映画と音楽」より 著者:伊丹万作
しかし、どう考えたらこういう曲が持つてこられるのかと不思議に堪えないような現象に遭遇するのはいつたいどういうわけだろうか。解釈がどうのという小むずかしい問題では....
ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
プリン。本場物、クレール。 世界で一番頑迷なトーキー反対論者、(彼が明治維新に遭遇したら明治三十年ごろまでちよんまげをつけていたにちがいない)チャップリン。世....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
たちの共同の敵なるフィリスティンと戦わねばならぬ時が来た。青島、おまえと堂脇との遭遇戦についても簡単に報告しろよ。 青島 僕はかまわず堂脇の家の広い庭にはいり....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
党再建闘争に乗り出したのであるが、その成熟しない中に本年一月の大会で分裂の非運に遭遇したのであるが、日本勤労階級の社会党統一の要求は四月大会に於てその統一を完成....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に即するわが国防を空想し、戦争を決戦的と持続的との二つに分け、日本は当然、後者に遭遇するものとして考察を進めて見た。 ロシヤ帝国の崩壊は日本の在来の対露中心の....