選び出す[語句情報] »
選び出す
「選び出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
選び出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。店員が新しくそこに並べ直したがらものの中から、緞子《どんす》のすばらしい一本を
選び出すと、宝の小づちを背負ってでもいるような顔つきで尋ねました。 「三十両がほ....
「安井夫人」より 著者:森鴎外
れが不可能であることは知れている。仲平のよめは早くから気心を識り合った娘の中から
選び出すほかない。翁は自分の経験からこんなことをも考えている。それは若くて美しい....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
、使用されたフィルムの陰画の点検によって実際陽画に焼き付けられ映写さるべき部分を
選び出すという大きな仕事がここから始まるのである。ティモシェンコのあげた例では千....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
かりれば「或る一定の概念に関する変化だけを分析抽出する」に適した)、結合の場合を
選び出すということが、この「条件の設定」ということなのである。この選定自身がすで....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
より困難を感ずるのは適当な霊媒……ずっと上層からの通信を感受し得る、適当な霊媒を
選び出すことである。先ず第一にその人物は、受動的の心の所有者であらねばならぬ。何....
「源氏物語」より 著者:紫式部
故参の典侍二人、そのほかにも尚侍になろうとする人たちの多い中にも資格の十分な人を
選び出すのが困難で、たいてい貴族の娘の声望のある者で、家庭のことに携わらないでい....
「源氏物語」より 著者:紫式部
育て上げられたようにして、この宮の世話をする男はないのだろうか。普通人の中に私が
選び出すような人格者はまずないらしい。宮中には中宮がおいでになる。その下の女御た....
「生産を目標とする科学」より 著者:戸坂潤
る事実は科学的成果を相当系統的に指摘出来るし、又之に通じる意見を科学者の思想から
選び出すことも出来ると思うので、今日之はただの可能性ではないだろう。 以上、科....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
かりき」とある。こういう風に、聯想の火薬に点火するための口火のようなものを巧みに
選び出す伎倆は、おそらく俳諧における彼の習練から来たものではないかと思われる。も....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
真似をする時、知らず知らず自分の記憶のなかからひとつの型を選びだすのです。それを
選び出す時に、自分の今の目的に一番かなったやつをうまく、即座に突きとめ、それを最....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
しょう》を調べ、過去の鉱量を精密に計算して、もっとも有望だと思われる六つの鉱山を
選び出すと、四月のある朝、腰に砕《さい》鉱用の鉄鎚《スレッチ》をはさみ、耳おおい....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
もよく学ぶことが出来ます。眼のある人なら今でも安い普通の品から、色々美しいものを
選び出すでありましょう。 丹波で想い出しましたが、その地方の田舎を旅しますと面....
「民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
えないでしょうか。先にも云ったように各々の人は、数多くの民器の中から「大名物」を
選び出す自由を得ているのです。私達は茶祖が見得ずして終った無数の美しい民藝品を見....