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「遺制〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遺制の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
れ》古《いにしえ》の寝衣《しんい》なるもの、此邦《このくに》に夏周《かしゅう》の遺制《いせい》あるなり。」とか何とか、感心したと云うじゃないか。だから何も旧弊だ....
近時政論考」より 著者:陸羯南
反対するの観ありき。しかれども国民的政治は国民統一をもってその一条件となす。封建遺制の錯雑を一掃して、かの宣言書にいわゆる単一不分の共和国を立つるは、日本の維新....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
(有閑マダムは別だ)社会化されていない処のものだ。家庭は資本主義社会に於ける封建遺制の孤塁である。 この点日本が世界の模範であることは、日本婦人の美徳として讃....
科学論」より 著者:戸坂潤
に、問題の解決を観念論的な方向に限定したカントの偏局の責任だったのである。封建的遺制が著しく強力だった当時のドイツの啓蒙的な理論家カントにとっては、之は止むを得....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
界的水準にまで発達しているにも拘らず、なお典型的な資本主義ではなくて多分に封建の遺制によって束縛されたものであり、或いは却ってこの封建制の残存物を利用することに....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
があるのが通例なのである。この理をわきまえずに、主殺し、親殺しを重く見るのは封建遺制にとらわれて正しい判断を失した者の云うことである。はじめから主や親に加担した....
地方文化運動報告」より 著者:中井正一
私は、私の家に寝ることが出来なかった。農村恐慌への対策と村民の団結のために、封建遺制の底に沈湎している彼等に理論を説く事は、なかばは肉体労働的なつもりでいなけれ....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
などはわが身の知ったことではない。 したがって彼らが戦後の諸事諸相を咒い戦時の遺制に最大の愛着をもつのは当然の話であろう。特に天皇制こそは彼らにとって至上のも....