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遺物
「遺物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遺物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
ありますよ。日本人が書いたのでは、七十八日遊記、支那文明記、支那漫遊記、支那仏教
遺物、支那風俗、支那人気質、燕山楚水《えんざんそすい》、蘇浙小観《そせつしょうか....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
者の手に渡した。それは彼が何よりも、大事にかけて持っている、歿《な》くなった母の
遺物《かたみ》であった。
若者はその琅※に物欲しそうな眼を落しながら、
「これ....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
い晒《ざら》したる浴衣《ゆかた》の片袖《かたそで》にぞありける。 またこれ賊の
遺物なるを白糸は暁《さと》りぬ。けだし渠が狼藉《ろうぜき》を禦《ふせ》ぎし折に、....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
て私の生涯を送ってきたことを神に感謝します。この小著そのものが私の「後世への最大
遺物」の一つとなったことを感謝します。「天地無始終《てんちしじゅうなく》、人生有....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
ないほど古びている。 僕の母なども先祖の言い伝えだからといって、この戦国時代の
遺物的古家を、大へんに自慢されていた。その頃母は血の道で久しく煩《わずら》って居....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
以来、すなわち、数千年間スカンジナビアに住居していたということ、また青銅器時代の
遺物の発見されたものから考えても、この時代にスカンジナビアに特別な高級の文化の存....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
を髣髴せしめた。後者は印度文明の揺籃地に関する最新の発見報告であって、其発堀せる
遺物の精巧なる写真数十葉は何れも皆東洋芸術の根本資料として最も貴重なるものである....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
え、伝記を書くにも精密に書ける。諸君がロンドンに行かるる機会があったら、これらの
遺物を実際に見らるることも出来る。 第三に、貴ぶべき示唆を受けることは出来ない....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
きだという咄は残っていないからそれほど好きではなかったろう。事実また、外曾祖父の
遺物中には馬琴の外は刊本にも写本にも小説は一冊もなかった。ただ馬琴の作は上記以外....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
倫理教の趣旨に合する点はこれを信ずるけれど、多大の迷信を伴っているところの過去の
遺物は全然これを排斥するのである。神道はもとよりわが国の民族教であるけれども、一....
「迷信解」より 著者:井上円了
り後ろの方広く、猛獣の爪のごとくに見ゆ。これは雷斧、雷楔のたぐいにて、石器時代の
遺物であるということじゃ。また、俗に天狗火、天狗|礫ととなうるものあれど、これら....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
女芸一切、女の病を加護する神さまには違いない。だが、この寺内の淡島堂は神仏混交の
遺物であって、仏具を飾って僧侶がお勤めをしていたから、椿岳もまた頭を剃円めて法体....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
当時の小説界も龍渓鉄腸らのシロウトに新らしい油を注ぎ込まれたが、生残った戯作者の
遺物どもは法燈再び赫灼として輝くを見ても古い戯作の頭ではどう做ようもなく、空しく....
「西航日録」より 著者:井上円了
、今日は夏装を見るなり。 五月六日、ウィッテンベルクに至り、ルターの遺跡および
遺物を拝観し、大いに感ずるところあり。 読史曾驚革命初、憤然焼棄法王書、今人追慕....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
館は壮大にして、かつこの種の建築としては、豪州最古のものなりという。館内に土人の
遺物を陳列せる所、最も興味あり。旧教本山もまた美大なり。市街はロンドンを模し、街....