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「邦人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

邦人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
には反物のたとう紙で綿密に上表紙がかけてあった。男である園は、その部屋の中では異邦人であることをいつでも感じないではいられなかった。 けれどもその感じは彼を不....
想片」より 著者:有島武郎
、第三階級の功績とはいいえないではないか。この意味において私は第四階級に対して異邦人であると主張したのである。 明日になって私のこの考え、この感じはどう変わっ....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
た主義を真面目に実行するところの精神がありませぬあいだは、神はわれわれにとって異邦人であります。それゆえにわれわれは神がわれわれに知らしたことをそのまま実行いた....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
かにも地味な口調で語り合っている。そういう時に君だけは自分が彼らの間に不思議な異邦人である事に気づく。同じ艪をあやつり、同じ帆綱をあつかいながら、なんという悲し....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
されし書なるが故に自から猶太的思想を帯びて来世的ならざるを得ないと云うならば、異邦人に由て異邦人のために著わされし路加伝も亦イエスの言行を伝うるに方て来世を背景....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
たしました。兇行の目的は、協議妨害にあることは明かであります。以上。 次は居留邦人の激昂のお話。 この報至るや、居留邦人は非常に激昴しまして、其の場に於て、....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
られた伝説だった。 「仔鯨を撃つ捕鯨船には、必らず祟りがある」 宗教に凝った異邦人達は、そう云って仔鯨撃ちを恐れ拒んだ。もっともそれでなくても、鯨類の保護のた....
河明り」より 著者:岡本かの子
いる。 ここへ来てからの娘の様子は、また、私を驚かした。経営主の他、五六人居る邦人の事務員たちは、私たちの訪問を歓迎するのに、いろいろ心を配ったようだが、突然....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
はない。彼等は伊達に就いても効果の無いことは互にいましめ合う。 淀嶋新吉は滞在邦人の中でも追放人の方である。だが自分でそう呼ぶことすらもう月並の嫌味を感じるく....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
らんとする今も、かなり広く読まれるのもけだしこのためにほかならぬ。 そうした本邦人の著作を、外国の文字でつづられてあるというゆえをもって、自国の者がその存在を....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
ずして、昨今はじめて流行するに至りしや、その理はなはだ解し難し。たとい維新前に本邦人中、一、二人のこれを知りしものありとするも、一昨年来諸州に流行せしものは、他....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
談冗弁をこそ好まないが、かつてザクセンの建築学会で日本家屋論を講演した事がある、邦人にして独逸語を以て独逸人の前で演説したのは余を以て嚆矢とすというような論鋒で....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ども、また要中の至要なり。ゆえに、これを至難なりとして決して放棄すべからず。わが邦人も数年来ひとり外形上の文明を奨励して今日に至り、初めてわが無形上の文明は、は....
西航日録」より 著者:井上円了
片の代わりに飲酒をたしなむ。阿片もとより害あり、飲酒また害なしというべからず。本邦人中、一代にして祖先以来の家産を蕩尽するもの多きは、飲酒その主因ならざるはなし....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
その番号中に十三番室なきは、欧米の迷信に起因す。西洋人の十三の数をいとうは、わが邦人の四の数を忌むよりもはなはだし。余の船室は第八十号なり。今回の乗客を統計する....