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邪ま
「邪ま〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
邪まの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
う猛悪なものが、優雅な緋縅の上に載っている。ねえ支倉君、すべて不調和なものには、
邪まな意志が潜んでいるとか云うぜ」と云ってから召使にこの事を確かめると、さすがに....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
反問したが、なぜか検事の説を否定するにもかかわらず、法水が、かたわらウルリーケを
邪まな存在に指摘する――その理由がてんで判らなかった。 法水は、烟を吐いて続け....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
…妾はこの土地の郷士飯塚薪左衛門の娘栞! ……頼母様とは将来を誓約った仲! ……
邪まの恋などではござりませぬ! ……それを横恋慕などと! ……」 「吠くな小娘!....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
民のために君を正しき道にいざない奉り、ご前に進みては、道ある人を進め、善をのべ、
邪まなる人はもちろん話をも防ぎ、ただ善き道に導き奉り、共に天神|地祇の冥助を、永....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
しとの御許故安心致、可相成全速力にて取片附一日も早く御手元へ差出し度と存候。御風
邪まだ御全快無之由存分御大事に願候。本日の面会日は謝絶致候。近来何となく人間がい....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
よ、ぐるぐると、四方に、まんべんなく」
はんてんの短かい裾《すそ》を、それさえ
邪まッけに尻までからげ、今日の日のために匂《にお》うような紺の股引《ももひ》きを....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
かげ道をいそぎながら、二、三度、小さな咳をしたが、
――ちくしょう! お蔭で風
邪まで引いてしまったよ、憎らしいねえ、あいつ等は――何にしても、二日と、あのまま....
「日記」より 著者:宮本百合子
た朝の雰囲気に目を覚すので今朝のように、やさしくしめった空気は変化である。 風
邪まだよろしからず。 先達うちのように書きつづけて居たら、「南路」がすんで何と....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
背から振り落され、右の肩を打ち、右額へも、大きな擦過傷を負ったうえに、念入りに風
邪までひきこんでしまったのだ。 このごろ、風邪はややよく、邸内でぶらぶらしてい....