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邪教
「邪教〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
邪教の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
ったのである。 しかし、その布教の本体はと云えば、いつもながら、淫祠《いんし》
邪教にはつきものの催眠宗教であって、わけても、当局の指弾をうけた点というのが、一....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はただいま白蓮教をきびしく禁じていられます。そんな噂がきこえると、われわれもその
邪教をおこなう者と見なされて、どんなお咎めを蒙るかも知れません。お前方もわれわれ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
きてはかなり物騒なものであった。至る所に猛獣毒蛇|魑魅魍魎が横行|跋扈し、野武士
邪教徒|剽盗の類が巣を構えて住んでいた。 そうしてこの頃の富士山は全然休火山と....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
で切った。 ジリジリと進んで睨み付けた。 「唐土渡来とは真赤な偽! これ貴様は
邪教徒であろう! 白状致せ吉利支丹であろう!」 香具師は微動さえしなかった。透....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
ままよ、どうあろうと 74 マギイ*の酒に酔うたとならば、正にそうさ。 異端
邪教の徒というならば、正にそうさ。 しかしわがふるまいを人がどんなにけなしたとて....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
の神様よ! どうぞ子宝をお授けください!」こう讃美する声なのであった。 ここは
邪教の道場なのであった。ここは淫祠の祭壇なのであった。 おお大江戸の真ん中に、....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
に非ず、と断定した。そして今日に至っている。のみならず、今日に於ては、この教祖を
邪教の教祖と見なしてすらいるのである。
邪教といっても、教祖であるからには、立派な....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
なる。 私は巷談でぜひとりあげてみたいと思っていたことが二三あった。 一つは
邪教の問題。
邪教といっても、教祖と狂信者とのツナガリには、ある種の実効(たとえば....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
同しないようにと、はなはだ熱心にわたしに向かって警告した。そうして、キリスト教と
邪教とをひとしく心に刻するのは正しい議論である、なぜなれば、キリスト教を詐りよそ....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
窟ではあったが、また罪悪の巣でもあり、悪漢や無頼漢の根城なのでもあった。 淫祠
邪教の存在地なるものは、表面人助けが行なわれるが、裡面においては惨忍極まる、悪徳....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
誰にな?」と鉄之進は不思議そうにした。 「例の柏屋の明けずの間の。……」 「うむ
邪教徒の一味にか」 「はい左様でございます」 「よし」と云ったが鉄之進は、刀の下....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
て連想されたのは、ご禁制|吉利支丹のことであった。 「ううむ、それではこの邸は、
邪教の巣窟ではあるまいか」 さすがの彼もゾッとした。 「これは大変だ。逃げなけ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
た。ある日私の目の前で彼女は窓から飛び出して再び行衛を晦ましてしまった。袁更生の
邪教に誘われてふたたび犠牲になったのだ。それからの私は狂人であった。袁更生の行衛....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
っていると見ることができ、私はその方を信用するのである。私は神ガカリ的な易断や、
邪教的な暗示ぶりをとらないのである。 性格として、外によく、内に悪い、というの....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
狂わしく見えるようにもなったのであるまいか。あるいは異国の邪宗門を信仰する一種の
邪教徒ではあるまいかと、小坂部は想像した。 彼が尋ねているものは、主親のかたき....