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「郵便箱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

郵便箱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ルイスから帰って来たら、手紙がかなり多数届いていました。郵便局の前を通るにつけ、郵便箱を見るにつけ、脚夫《きゃくふ》に行きあうにつけ、僕はあなたを連想しない事は....
めくら草紙」より 著者:太宰治
あたたかい気がして、私の姿勢をわすれて話をした。 あくる日マツ子は、私のうちの郵便箱に、四つに畳んだ西洋紙を投げこんでいた。眠れず、私はその朝、家人よりも早い....
追憶」より 著者:芥川竜之介
かぶって通るのを見ても「敵討ちでしょうか?」と尋ねたそうである。 一一郵便箱 僕の家の門の側には郵便箱が一つとりつけてあった。母や伯母は日の暮れにな....
」より 著者:島崎藤村
私たちの家では、坂の下の往来への登り口にあたる石段のそばの塀のところに、大きな郵便箱を出してある。毎朝の新聞はそれで配達を受けることにしてある。取り出して来て....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
頃は女中も居ず、門にしまりもなかった。一家総出の時は、大戸を鎖して、ぬれ縁の柱に郵便箱をぶら下げ、 ○○行 夕方(若くは明午○)帰る 御用の御方は北隣△△氏へ....
地球要塞」より 著者:海野十三
釦を押すと、足許の岩がバネ仕掛けの蓋のように、ぽんと開いた。そして下から、西洋の郵便箱のような形をした録音発声器がせりあがってきた。 私は発声器の後部をひらい....
怪塔王」より 著者:海野十三
した。いろいろなわけのわからない、こみいった機械がならんでいましたが、その中に、郵便箱ほどの大きさの円筒が三個、はなればなれにたっていました。これはなんであるか....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
メイフェアの家々の煙突の林、車道を横ぎる女、手を上げてタキシを呼びとめる老紳士、郵便箱をあけて袋いっぱいにさらえ込んでいる配達夫、それを見物している使小僧、スワ....
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
。が名刺も書類もなく、ただ、封をして切手を貼った封筒が一つあり、彼は恐らくそれを郵便箱へ入れに行くところであったのだろうが、それにはアッタスン氏の住所と名前とが....
過渡人」より 著者:豊島与志雄
社から帰って来ると何時もよくこう尋ねた―― 矢島さんは家の門を入ると屹度、一度郵便箱を覗いた。それから妻の常子と女中とに迎えられて奥に通ると、そのまま一度は茶....
化生のもの」より 著者:豊島与志雄
封筒にはただ、「小泉美枝子様、必親展」とだけしてあった。 「今日の午後、宅の郵便箱にはいっておりましたの。御本人が自分で投げ込んでいったものと思われます。」....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
の上に、とくべつに大きなかめの甲羅をふせて屋根として、その下へ、あき箱でつくった郵便箱をおいたものだ。ただそれだけだ。 この郵便局ができてからは、捕鯨船の船員....
無毛談」より 著者:坂口安吾
を蔑んで、便所へ行くフリや、お水をのみにくるフリしなくっともいゝでしょう、堂々と郵便箱のぞきなさいな、などゝ冷笑する。 トン子さんが郵便屋の影を認めると、スイ....
青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
に、一町内の番地札を一つのこらず塗りかえたということである。また、彼が運搬自在の郵便箱を発明して、それを静かな郊外の辻に立て、よその人が為替などを投函するのを失....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
る。その石塀のまんなかに大門がある。その大門の内へ西向きに入って行くと、白く円い郵便箱のような物が三間程ずつ隔てて道の両側に立てられてある。それは法王がお出入り....