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配慮
「配慮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
配慮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「活人形」より 著者:泉鏡花
第だね。「はい、お聞き下さいまし、と言わんとするを医師は制して、「物を言ったり、
配慮をしては、身体のために好くない。と諭せども病人は頭を掉りて、「悪僕、――八蔵....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
。」と、喟然として歎じて、こんどは、畳へ手をついた。 この傭にさえ、弦光法師は
配慮した。……俥賃には足りなくても、安肉四半斤……二十匁以上、三十匁以内だけの料....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ら、見たばかりだ、と言えばそれまでである。けれども、渠は目下誰かの縁談に就いて、
配慮しつつあるのではないか。しかも開けて見ている処が――夫婦相性の事――は棄置か....
「妖怪学」より 著者:井上円了
び熱度に関係すること多し。その他、昼間、困難なることに脳髄を使用するか、あるいは
配慮すること多ければ、夜間、結夢の原因となるものなり。 夢想の起こることは略説....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
いる唯一の隠れ家だとは!――君の夥しい気苦労のただ中へ、友情に甘えてさらにこんな
配慮の種を持ち込むのを赦してくれたまえ。 シュテファン・ブロイニングが今ここに....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
ろう。さあさあ、とくとく醤の陣営へ戻れ」 「はい。では、引揚げましょう。永々と御
配慮ありがとうございました」 「いやなに、たった十分間の講義だけじゃ。しかしあの....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
間とかく四角張ってばかりはいられぬものだと、忽ち風紀が弛んで来るは必定。御上の御
配慮はそこにあるので、この出羽に何とか分別無いかと、それ故の御密使であろう。こい....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
計らずも今回の不幸に際し、悲歎やる方なく、日は日もすがら、夜は夜もすがら父の身を
配慮いて泣き明かせるほどにて、そのあまり花をも欺く麗容もあたら夜半の嵐に散り失せ....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
たことになるが、各々その工程形態によって、性質があるから、装案者はそれを味識して
配慮することが必要である。書の品格、仮りに書格といおうなら、その書格を構成する分....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
のを顧みる暇がなかったほど困難を極めていた。一代を通じて、バアリイの広汎にわたる
配慮がイングランドを支配する最高の勢力であった。バアリイ以下の重臣はみんな歴史の....
「最初の苦悩」より 著者:カフカフランツ
べてのドアも開け放たれ、通路はすべて楽に通れるようになっている。なるほどこうした
配慮が必要ではあったが、ブランコ乗りが足を縄梯子にかけ、あっという間にたちまちま....
「城」より 著者:カフカフランツ
したちも気づきましたが、城のことは全然わかりませんでした。わたしたちは以前は城の
配慮なんかには少しも気づいていなかったので、どうしてあのとき、急な変化なんかに気....
「芥川の事ども」より 著者:菊池寛
るだけ多くの人の作品を収録した。芥川としては、何人にも敬意を失せざらんとする彼の
配慮であったのだ。そのため、収録された作者数は、百二、三十人にも上った。しかし、....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ってしまうのだ。こここそ、男子として、踏んばらねばならぬ所だと思ったので、 「御
配慮ありがとうございます。あの姉弟のことは、拙者も肉親同様、不憫に思うております....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
った。信長が長政に挨拶しなかったのは、挨拶しては却って長政の立場が困るだろうとの
配慮があったのだろう、と云われて居る。 決して、浅井長政を馬鹿にしたのではなく....