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「酒好き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

酒好きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
を、よほど理解しかけていた大尉は、そのまま黙っていたかったのであったのだが、葡萄酒好きで、葡萄酒に対する鑑識を誇っている大尉は、どうしても中尉の独断的な反駁《は....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
て丸々と肥え太って居る。顔の色は紅を差した様に真赤だ、蓋し酒に焼けたのであろう、酒好きの人には得てある色だ、爾して顔の趣きは、恐ろしげと云い度いが実に恐ろしげで....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
の美しい高島田姿を時々思い出した。お正月や端午の節句などに成田家へ遊びに行くと、酒好きな頼母の相手をさせられたが、そんな時には、きっとお八重が、美しく着飾ってお....
仇討三態」より 著者:菊池寛
嘉平次は、六十を越していた。が、彼は新参ではあるが、一家中で誰知らぬ者もない酒好きであった。さっきから、燗番をしながら、樽から徳利の方へ移すときに、茶碗で幾....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
につけてみると、ぷーんとつよい酒の匂いがする。 「けしからん、工藤のやつ、いくら酒好きにしろ、こんなところに酒をかくしておくなんて……」 岡部伍長は、顔を硬《....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
ような顔をして博士のぐにゃぐにゃした肩を鷲づかみにした。 「これ、金博士。いかに酒好きとはいえ、酒ばかり呑んで、吾輩との約束を無にするとは遺憾である」 総指揮....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
しそうな様子でその血を吸い始めたのです。 彼女は小さい口いっぱいに――あたかも酒好きの人間がクセレスかシラクサの酒を味わっているように、ゆっくりと注意ぶかく飲....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いて、多年そのままにしてあったことが明らかに察せられると同時に、ここに棲む幽霊が酒好きでないことも確かにわかったが、そのほかには別に私たちの興味をひくような物も....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
、しみじみと、それじゃ旦那も可哀そうだといったそうである。その親分はね。やっぱり酒好きで、一週に二度ぐらい、夜になってから女房に隠して、どこかへ無理をして酒飲み....
剣侠」より 著者:国枝史郎
勝手、ここは一層の賑かさで、その上素晴らしい好景気で、四斗樽が二つも抜いてあり、酒好きの手合いは遠慮会釈なく、冷をあおっては大口を叩き、立働きの女衆へ、洒落冗談....
中毒」より 著者:織田作之助
酒も入れてあげて下さい」 と言って香奠がわりに持って来る人もあった。それくらい酒好きで通っていたのだ。 そして、それほど好きな酒を、いやというほど飲んだのだ....
バットクラス」より 著者:岡本かの子
ない?」 老人は夫人に珈琲と云って与えられた椀の中のものをすぐ酒と悟った。元来酒好きの老人なのでそのまま居坐っていかにも浸み込むように飲む。夫人のトリックにか....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
らしく見えます。私は誰にも同じように付き合って居ります。殊にそのお婆さんは大変に酒好きですから宿場に着くと荷持は申すに及ばずそのお婆さんにも同じように買って遣り....
善いことをした喜び」より 著者:小川未明
いました。 晩方、家に帰ってきたせがれが、その財布を見つけて大喜びをしました。酒好きのせがれは、そのお金を見ると我慢することができなくて、酒を飲みに出かけたそうです。....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
まいまで、一緒に飲んだり跳ねたりしていたぜ、君。」 「知っとる、知っとる。ほんに酒好きけんな。飲ます事ちなか。とてん偉えお爺さんの如る。」 「それでむしょうにう....