酒徒[語句情報] » 酒徒

「酒徒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

酒徒の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
母子叙情」より 著者:岡本かの子
りの車ががらがらと通って行った。 この言葉には、前物語があった。その頃、美男で酒徒の夫は留守勝ちであった。彼は青年期の有り余る覇気をもちあぐみ、元来の弱気を無....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
。悉く記するに遑あらず。余は、なぞらへて知るべし――と、あった。 文化文政頃の酒徒が、元享永祿の昔、伊勢国で酒一升銭十九文から二十三文位の値であったという古い....
志士と経済」より 著者:服部之総
固めたる男。好人物之鑑、好切直之言亦《また》事情にも通じたる所有り。但《ただし》酒徒也」(安政二年二月、野山獄《のやまごく》中より久保清太郎への書翰)と推薦して....
三国志」より 著者:吉川英治
きとれる。 牧野の一戦、血、杵を漂わす 朝歌一旦、紂君を誅す また見ずや 高陽の酒徒、草中に起こる 長揖山中隆準公 高く大覇を談じて人耳を驚かす 二女足を濯うて....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
な武者たちが、戦いも終わった夕べ、カムベの民の献酒をどんな風に飲んだであろうか。酒徒ならぬぼくにも、連想の興味は尽きない。 車へもどって、すぐそこから市の北陵....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
似た鼠頭巾の小爺さんにその連れの万世橋はなにがし宿屋の主人公、この二人はお江戸の酒徒だが、さぞ今頃は縮こまって、悲しい無言の憤激をその衰えた眉根の皺に寄せている....