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酔っ払い
「酔っ払い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酔っ払いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある心の風景」より 著者:梶井基次郎
は夜更けまで街をほっつき歩くことがあった。 人通りの絶えた四条通は稀《まれ》に
酔っ払いが通るくらいのもので、夜霧はアスファルトの上までおりて来ている。両側の店....
「筧の話」より 著者:梶井基次郎
りに見なければならなかったのである。何という錯誤だろう! 私は物体が二つに見える
酔っ払いのように、同じ現実から二つの表象を見なければならなかったのだ。しかもその....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い衆たちが納まらないので、いつもの通り押し出すことになったんです。向島はこのごろ
酔っ払いの浪人の素破抜きが多いというから、すこし遠くっても飛鳥山の方がよかろうと....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
ソリと寝しずまり、さまざまの形をした外燈が、半分夢を見ながら足許を照らしていた。
酔っ払いにとって、四ツ角は至極懐しいものである。三間先のコンクリート壁体を舐める....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
が、こゝに一つの捫着が起った。と云うのは、なんでも或日のこと、その梅の井の門口で
酔っ払いが二三人で喧嘩を始めたところへ、丁度に彼の清吉が通りあわせて、見てもいら....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
れると寂しくなる。露店も元日以後は一軒も出ない。商店も早く戸を閉める。年始帰りの
酔っ払いがふらふら迷い歩いている位のもので、午後七、八時を過ぎると、大通りは暗い....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
もあれば、五十稲荷の縁日でもあり、割合に人通りがあった。 所がヒョロ/\と右の
酔っ払い、対手欲しげに俗に云う千鳥足でよろめいていたのを、通行人は眉をひそめて避....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
もののステッキが、俺の向脛をぐりぐりぶったたいていたんだ。けしからんステッキだ」
酔っ払いのリキーが、またどなりだした。そのとたんに、太刀川がついていたステッキが....
「○○獣」より 著者:海野十三
夢でもみている気で、目をこすっていた。 警官が駈けつけてきた。 通りがかりの
酔っ払いが、酔いもさめきった青い顔をして、次第に崩れゆく東京ビルを呆然と見守って....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
などというものは所持してもいないし、使ったこともない。温泉旅館というものの宴会、
酔っ払い、混雑という性格を見ぬき、万人の盲点をついて、悠々風の如くに去来していた....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ないからである。 しかし天下名題の新宿だけあって、交番の忙しいこと、その半分は
酔っ払いの介抱役で、死んだように酔っ払って交番へかつぎこまれ、何をされても目をさ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。ところが、どうしたというのであろう。私はついてゆかなかった。私はまるで気違いか
酔っ払いのようになっていたのか、あるいはシムラに悪魔が現われたのか、わたしは自分....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
うような厭らしい、野暮なお方でもありますまい」 「またお前にしてからが、男の前で
酔っ払い、不様に姿を崩すような、あたじけない女でもないはずだ」 この時、バタバ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
というのだから、ひっぱりこまれた以上は、タダではすまないのは当然であろう。しかし
酔っ払いはブレーキがきかなくなってるから、目玉のとびでる勘定をつきつけられた例は....
「正月の思い出」より 著者:岡本綺堂
、羽根をついている娘、これも例年よりは威勢よく見える。取りわけて例年より多いのは
酔っ払いで、「唐の大将あやまらせ」などと呶鳴って通るのもある。 青々と晴れた大....