酷評[語句情報] » 酷評

「酷評〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

酷評の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の盗賊」より 著者:太宰治
て商人たちに見せているうちに、商人たちから、くそみそに愛馬をけなされ、その数々の酷評に接しては、「私自身も、ついには、このあわれな動物に対して心から軽蔑を感ずる....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
できる大主義のごとくに説き去る彼は、学者の通弊として統一病に罹《かか》ったのだと酷評を加えてもよいが、たまたま文芸を好んで文芸を職業としながら、同時に職業として....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
しても、そのためにこの法則を撤回するわけには行かない。 ○俳優の演技を必要以上に酷評するな。 それは必要以上に賞讃することよりもっと悪い。 ○俳優をだれさすな....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
に、その眼が不気味に据えられてきた。 「僕は、レヴェズに対するゴシップが、あまり酷評に過ぎやせんかと思うのだ。どうだろう法水君、この胡桃形をした無残な烙印には、....
正義と微笑」より 著者:太宰治
ないほど、うまいんだ。でも、あしたは本職の役者の前でやるのだから、ちょっと今夜は酷評して緊褌一番をうながしてみたんだがね。なに、上出来だよ。」 僕は、だめかも....
久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
が、確かに、久坂葉子を死亡させなければならないと強いたのである。多くの人の批評(酷評)がこたえて私は、小説を書くことを断念しようと思ったのではない。私は、大へん....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
一人の音楽家と顔を合わした。――容貌《ようぼう》自慢のピアニストで、クリストフが酷評をくだした男であったが、その時、白い歯並みを見せて微笑《ほほえ》みながら彼の....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ルーサンはクリストフの驚きを面白がった。彼はこのドイツ人が自分の仲間をあまりに酷評してるのだとは思わなかった。彼自身もクリストフと二人きりになると、彼らを容赦....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
も思ったものだ。」 最後の第四すみでは、政事が論ぜられていた。人々は特許憲法を酷評していた。コンブフェールは穏やかにそれに賛成していたが、クールフェーラックは....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
フェールは言った。「キケロはシーザーにきびしい言葉を下したが、あれは正当だ。あの酷評は決して悪口ではない。ゾイルスがホメロスを嘲《あざけ》り、メヴィウスがヴィル....
由起しげ子よエゴイストになれ」より 著者:坂口安吾
由起さんの小説は甚しく感性的で、雑然としているのである。 福田恆存が由起さんを酷評しているのは、当ったところがある。福田の批評は親切でないから、由起さんに通じ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
置くが、実験室の戸は出入がやかましく厳重である(closed)」と言った。これは酷評ではあるが、その通りである。 ファラデーは非常に慈け深い人で、よく施しをし....
文学的饒舌」より 著者:織田作之助
尻尾を見せることを、おそれてはならない。 新人が登場した時は、万人は直ちに彼を酷評してはならない。むしろ多少の欠点(旧人から見れば新人はみな欠点を持っている)....
わが文学修業」より 著者:織田作之助
いた。西鶴の読み方は、故山口剛氏の著書より多くを得た。都新聞の書評で私のこの書を酷評した人があるが、私はその人たちよりは西鶴を知っている積りである。西鶴とスタン....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
山の価値は穏和なる模擬の手腕|能《よ》く過去の名家を追想せしむる処にありとなすも酷評にはあらざるべし。英山は晩年に至り板元《はんもと》の請求に応じて北斎の筆法に....