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醜業婦
「醜業婦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
醜業婦の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
で、東京の真中《まんなか》、新橋や赤坂等の魔窟《まくつ》で、小生意気なハイカラや
醜業婦共の歌う下劣極まる唄に比すれば、決して卑猥《ひわい》なるものという事は出来....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
した上に写真を撮って、二度と再び営業出来ないようにするのです。元来浅草区はこれ等
醜業婦のために拭うべからざる汚名を受けているのです。浅草区役所の収入の大部分は彼....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
い。二人の妙に慣れ慣れしいあの態度はどうだ。マスミは遂に肉塊を資本にのさばり歩く
醜業婦でしかなかったのか。 僕は不図われにかえって、あたりを見廻した。――マス....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
てやって下さいませんか」 「成程、あなたのお考えはよく分りました。憐れな囚人や、
醜業婦や、貧民窟の貧乏人を救ける位の義侠は宗教家としては持合せていなければならぬ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
はかかる条件と差別とを消して包括する心の働きではあるまいか。キリストは罪人をも、
醜業婦をも旅人をも敵をも等しく愛した。その愛は絶対なる独立活動であった。またかか....
「産屋物語」より 著者:与謝野晶子
いかなどと考えます。女から見れば、男は種種の事に関係りながらその忙しい中で断えず
醜業婦などに手を出す。世の中の男で女に関係せずに終るという人は殆どありますまい。....
「私娼の撲滅について」より 著者:与謝野晶子
――仏教、儒教、神道、武士道が妾を是認した如く――正しいものとして認められ、一は
醜業婦として倫理的に排斥せられるに至ったのは、男に便利な妻妾の制度を男が維持する....
「激動の中を行く」より 著者:与謝野晶子
由を看過しておられるのです。彼らにしてもし工場労働者とならなかったら、餓死するか
醜業婦となって堕落するかの外に道はないでしょう。 三潴博士のお説で更に笑うべき....
「高知がえり」より 著者:寺田寅彦
。自分は蚕種検査の先生方の借り切り船へ御厄介になった。須崎のある人から稲荷新地の
醜業婦へ手紙を託されたとか云って、それを出して見せびらかしている。得月楼の前へ船....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ついでそしてほとんどいっしょに、いまだかつて知らないほどの種々の激情を経験した。
醜業婦が市長の顔に唾を吐きかけるのを見たこと、それはいかにも奇怪千万なことで、い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
察官の不撓《ふとう》なる熱心のために、彼はついに仮面をはがれて逮捕された。一人の
醜業婦の妾《めかけ》があったが、彼が逮捕さるるとき驚きのあまり死んだ。悪漢は異常....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
ろう。 ある人が人間の行為として最下等なる職業を営《いとな》む数多《あまた》の
醜業婦について、 「お前たちはこの商売していて一番イヤなことは何か」 と訊《ただ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
海外の金儲けは即ち国富の膨脹、国権の伸長、国威の宣揚である。極端な例を挙げれば、
醜業婦の渡航を国辱である如く騒ぐは短見者流の島国的愛国論であって、
醜業婦の行く処....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
というが今の貴顕紳士《きけんしんし》の貴夫人には素姓《すじょう》の賤《いや》しい
醜業婦《しゅうぎょうふ》が沢山いる。あれはどういう学問をしたのだとこう一本参られ....