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里方
「里方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
里方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
素直に申し立てた。彼はお節や新次郎から幾らかの小遣い銭を貰って、六月以来、山谷の
里方へ五、六たび使いに行ったことがある。いつも手紙を届けるだけであるから、その用....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ですが、一方にお常という女があるのですから、どうで丸く治まる筈がありません。嫁の
里方でも伊太郎が師匠の御新造と怪しいということを薄々感付いたので、とうとう別れ話....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、外ではやはり叩きつづけていた。銀座の山口屋から急用で来たと云った。山口屋は嫁の
里方であるので、もしや急病人でも出来たのかと、店の者も思わず戸をあけると、黒い覆....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
女三、四人、一隅の森から現われて済福寺の前へ降りてくる。 お千代は北の幸谷なる
里方へ帰り、省作とおとよは湖畔の一|旅亭に投宿したのである。 首を振ることもで....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
日午後四時をもって、興安嶺を突破せり。これより、善通寺支隊と呼応し、海拉爾、満州
里方面に進撃せんとす。終り」 別府司令官は、静かに肯いた。 「今一つは、極東軍....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
そのまま仆れて死んだ。夫は酔っていて、なんにも知らないのであった。 しかし妻の
里方では承知しない。呉が妻を殴ち殺したといって告訴に及んだが、この訴訟事件は年を....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
隠そうとするところを、途中で追いとめて二人ともに成敗いたしたというのである。妻の
里方ではそれを疑った。与市の母や兄はもちろん不承知であった。しかし
里方としても確....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
鳥の妖である。清の雍正年間、内城の某家で息子のために※を娶ることになった。新婦の
里方も大家で、沙河門外に住んでいた。 新婦は轎に乗せられ、供の者|大勢は馬上で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
幾分の遠慮があり、奉公人の方でも特別に義理堅くしなければならなかった。したがって
里方から嫁入り先へ附き添ってゆくということは、どの奉公人も先ず忌がるのが習いで、....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
す。) 学円 何にしろ、お睦じい……ははははは、勝手にお噂をしましたが、何は、お
里方、親御、御兄弟は? 晃 山沢、何にもない孤児なんだ。鎮守の八幡の宮の神官の一....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
慣は、およそ誰でも嫁に入ったむすめは、まだ当主にならないうちは、夏の間たいていは
里方に行って暮すのである。その時分わたしの祖母はまだ達者であったが、母もいくらか....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ょう、不届ばかりではござりませぬ、貴女様御祭礼の前日夕、お厩の蘆毛を猿が曳いて、
里方を一巡いたしますると、それがそのままに風雨順調、五穀|成就、百難|皆除の御神....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
、もともと身上の足りぬ処を、洞斎兄の学資といえば、姉の嫁、私には嫂じゃにい、その
里方から末を見込んで貢いでおった処を、あの始末で、里をはじめ、親類もあいそを尽か....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
持ちものを切り縮めて行って、差当り生活の為め必要な現金さえ此頃は妻が気を利かして
里方から色々の口実で少しずつ引出して来るものを黙って使い繋いでいる羽目になってい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
とし、関東軍独立守備隊、駐箚師団の参謀らを以て、哈爾賓、斉々|哈爾、海拉爾、満州
里方面に参謀演習旅行を行なった。 演習第一日は車中で研究を行ない長春に着いた。....