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里親
「里親〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
里親の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
れを喚び帰そうと思っていると、そこへ鉄が来て抱かれて寝ることになり、陸は翌年まで
里親の許に置かれた。 棠は美しい子で、抽斎の女の中では純と棠との容姿が最も人に....
「雨の回想」より 著者:若杉鳥子
が来て、やっと養家へ引きとられて行ったが、どんなに大事にしてくれても、その貧乏な
里親が恋しくて、夜も睡ることができなかった。 床につく時は観念しているのだが、....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
憂いに明し恨に暮らして我齢の寄るは知ねども、早い者お辰はちょろ/\歩行、折ふしは
里親と共に来てまわらぬ舌に菓子ねだる口元、いとしや方様に生き写しと抱き寄せて放し....
「躯」より 著者:徳田秋声
あった。十一の年に実のお袋の仕向が些と腑におちねえことがあって、可愛がってくれた
里親の家から、江戸へ逃げて来てから、色々なことをやりましたが、火事にも逢や、女房....
「母性偏重を排す」より 著者:与謝野晶子
、子供は両親が揃っていてこそ完全に育つものであることや、子供を乳母、女中、保姆、
里親などに任せるのは太抵の場合両親の罪悪であり、子供の一大不幸であることを切実に....
「日記」より 著者:宮本百合子
て午後になった。だけどうれしい事もたのしい事もなかった。 「鴨」をかきなおして、
里親の家から帰った子、とむしゃくしゃな心のまぎれに題もない短いものをみんなで三つ....
「虹の橋」より 著者:久生十蘭
帰りの一人なのであった。 分娩後、間もなく母が死んだが、そのころは児童福祉法の
里親制度といったようなものがなく、公共団体で保育をうけるほかはなかったので、あさ....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
つの慰安でもあった。 夕刻からぞろぞろとつながって兵助の屋敷へ来ると、彼らは、
里親の所へでも来たように、勝手に風呂へはいったり、台所を手伝ったり、座敷をこしら....