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「重態〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

重態の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
たのか、銀盆の上に、軽い食事を搬んできた。 「いや済まない。……『市長』はあんな重態でも、やはり夜明け前には居なくなるのかネ。……それはそうあるべきだろうけれど....
赤外線男」より 著者:海野十三
警官と連れ立って、黒河内子爵を訊ねた。子爵の代りに、例の白丘ダリアが出て、子爵は重態で、看護婦が二人もついている騒ぎだからと云った。 「実は、失踪された子爵夫人....
少年探偵長」より 著者:海野十三
へ行ってもらいたいね」 「え、ここでするのか、机博士」 「そうさ。どうして、この重態の病人を、動かせるものかね。狭くても、しようがないやね」 と、博士はいった....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
っているんだ。できるだけゆっくりねかしておきたい、でないと、姉は衰弱がひどくて、重態《じゅうたい》に陥《おちい》る危険があるのだ」 というと、隆夫は、なるほど....
火星探険」より 著者:海野十三
収容せられたが、そこに居合わせた医務員は四少年の病状を見て、 「これはなかなかの重態だ。ここに置いたのではうまく手当が出来なくて、危篤に落入るかもしれない。これ....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
人か鬼かといっても、今更仕方がない。敵となれば、已むを得ないことだ。とにかく、今重態のリウサン参謀が、もし一命を助かれば、何もかも分るだろう」 只一人の生残者....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
のよ」 「あーら、なぜそんなことを」 「だって、黒川団長が、あのとおりの大怪我で重態でしょう。なんとか持ち直すようにと、あのお守袋を胸にかけてあげたのよ。じゃ、....
四次元漂流」より 著者:海野十三
それが川北先生ならば、先生はいかに奇怪を極めたその体験について物語るであろうか。重態の先生 やっぱり川北先生だった。 赤松山の谿間に横たわっていた川北先生は....
火薬船」より 著者:海野十三
から水兵ナイフを出して、刃を起してやったものの、このとぎすまされた水兵ナイフを、重態のハルクににぎらせていいものかどうかについて、竹見は迷った。 「はやく、は、....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
す。それから、この汽船ボルク号の生き残り船員が七八名いますが、こいつらは、かなり重態です」 「ほう、ボルク号。この汽船は、ボルク号というのか。どこの船か」 「ノ....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
つ夢を何度も何度も繰返すので気に懸って相成らぬ。それは恩師秋岡陣風斎先生が瀕死の重態。されば先生には誰一人身寄りが無い。看病する者が居らぬ筈。孤独の御生活、殊に....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
という意見が勝ったからだそうで、不思議に加茂丸へ移乗した時は担架で運ばれたほどの重態が出帆してから次第に元気を恢復して来た。末永大阪商船支配人の特別の依頼といい....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
美事な花束を持っていた。 「杉山氏は面会謝絶で会えませんよ」 「まア、そんなにご重態なんですの?」と声を落して心配そうに眉をよせ、「赤星さん、直ぐお帰りになりま....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
が、何とも云えない寂しさに我知らず身震いいたしました。 大奥様の御病気はそう御重態というほどでもございませんが、一向はかばかしくはお癒になりません。お医者様か....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
存じでしたわね」 「麻布の御本邸で、一二度お目にかかりました」 「松岡の父が只今重態で、昨今、危篤状態であることも知っていらっしゃいましょう?」 「新聞で知って....