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重曹
「重曹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
重曹の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂人は笑う」より 著者:夢野久作
の薬を嘗めて……みよう。 ……苦くも何ともありゃあしない。塩っぱい味がする……
重曹の味だけだ。オカシイナ……オカシイ……。 ……アッハッハッハッハッ。やっと....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
彼もそれは悪くはないだろうと賛成したので、保土ヶ谷の町でちよつと車をとめ、薬屋で
重曹を少々求めて冷水で初江にのましたが、幾分かおちついたようにみえた。
その後....
「無系統虎列剌」より 著者:夢野久作
まわりを見廻しているうちにヤットわかったね。水甕の上の杓子や笊を並べた棚の端に、
重曹の瓶と匙が一本置いてあるんだ。 そいつを見ると疑問が一ペンに氷釈したよ。何....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
たのだ。だから私は彼女に時たま御馳走してもらったり――それは南瓜の御菓子だとか、
重曹が後口にぐっと残る蒸しパンであった――髪の毛をくしけずってもらったりすること....
「蚤」より 著者:斎藤茂吉
えることが出来た。それから繭をつくって、蛹になったのも居た。僕はそれ等をあつめ、
重曹の明瓶などに飼っていたことがある。無論蚤の成虫もつかまえて飼って居た。時々前....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のがなくなりました。うちでは衛生上、豚の生脂肪をとかしたのをつかいます。脱脂綿、
重曹なんかもありません。眼をひやしたガーゼのきれはし、大事大事よ。きょう、手拭の....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のものは土台ないそうです。黄燐焼夷弾の煙は、十分位は人体に害なし、だそうですが、
重曹のとかした液を浸した手拭いを口にあてておくと、幾分粘膜の傷つくことを防げるそ....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ョウが二階へはこびました。わかしすぎた紅茶はにがく、オムレツはこげ、ビスケットは
重曹でかたまって、ぶつぶつしていましたが、おかあさんは、感謝して受け、ジョウが去....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
等教科書には書いてないので、私は苦心して随分長く飼って置いたことがある。飼うには
重曹とか舎利塩などのような広口の瓶の空いたのを利用して、口は紙で蔽うてそれに針で....
「高野豆腐」より 著者:北大路魯山人
、割合に固めのものを用いるように。 普通の高野豆腐のもどし方は、鍋などに入れて
重曹をばらまき、落とし蓋をして、重しを入れ、豆腐の下の方から湯がまわるように熱湯....