重目[語句情報] » 重目

「重目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

重目の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
出した香具師は、壁へピッタリ背中を付け、力を罩めた足の指で、辷る甍を踏みしめ、四重目の家根を伝って行った。 剣先まで来て振り仰ぎ、屋根棟外れを眺めたのは、鯱を....
惨事のあと」より 著者:素木しづ
一人位はいるものであるが、万吉はその美男な一人であった。色の白い鼻筋の通った、一重目蓋の男である、彼は宿の女将と懇意になると、よく様々な世間話をした末が、この界....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
で何層あると思う――」 「そりゃ、下の石畳から数えてみりゃ五重ありますよ、その五重目の屋根のてっぺんに、金の鯱が向き合って並んでいやすよ、南が雌で、北が雄だとい....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
て死んでいる。左の乳の下がドップリと血に濡れて。 薄くあけた切《きれ》の長い一重目《ひとかわめ》の瞼の間から烏目《くろめ》がのぞき出し、ちょっと見ると、笑って....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
まで、多市は用なし、「たまにゃブラついて来い」とおっ放されたが、懐中にはちょッと重目な預り物、後生大事にかかえているので、肚から楽しむ気になれない。 「おっと、....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
きたのである。 「おお! 三輪ちゃんだったかい」 と、両の袂へ、鉛のような情の重目をかけられて、お綱は、飲ンだくれな父はとにかく、自分という大きな姉がありなが....
三国志」より 著者:吉川英治
四丈とし、高さ三尺、三重の壇をめぐらし、下の一重には二十八宿の青旗を立て、また二重目には六十四面の黄色の旗に、六十四|卦の印を書き、なお三重目には、束髪の冠をい....