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重鎮
「重鎮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
重鎮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
あります。実にこの頂上こそ海抜一三四四メートル六の標高を有し、兵庫アルプス南方の
重鎮兵庫御嶽の絶頂であります。オオそこには三角点が苔むしているではありませんか。....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
第である。 いずれにしてもこの「翁」披露能は一躍只圓翁をして福岡地方の能楽界の
重鎮たらしめる程の大成功を収めたらしい。能後、翁は藩公より藩の御装束預かりを仰付....
「惜別」より 著者:太宰治
の趣きはあったが、しかし、まち全体としては、どこか、軽い感じで、日本の東北地方の
重鎮としてのどっしりした実力は稀薄のように思われた。かえってもっと北方の盛岡、秋....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
るのだ。」
過去の偉人らの作を「古典《クラシック》」として演奏してる音楽学校の
重鎮らにたいしては、彼はいかに譏刺《きし》を事としてもまだ足りなかった。
「古典....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
疑惑が、知らない他人たちよりも強く残って頭から放れなかった。 今川義元は東海の
重鎮、名だたる名将であり、天下統一の万人許した候補者であった。その家柄は足利につ....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
をとって、スワといえば犬を放そうと身構えているアンチャンもいる。 アンチャンの
重鎮らしいのが進みでゝ、大そうニコニコと歓迎の意を表して、握手をもとめ、口上をの....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
して、十人ばかりの屈強の武士が、足音を盗んで近寄って来た。 覆面の武士は幕府の
重鎮|勝安房守安芳で、十人の武士は刺客なのであった。 今日の東京の地図から云え....
「三人の師」より 著者:上村松園
嶺塾は京都新町姉小路にあって、当時幸野楳嶺といえば京都画壇というよりは日本画壇の
重鎮として帝室技芸員という最高の名誉を担っていられ、その門下にもすでに大家の列に....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
ても構わぬが、化けの皮を剥がれたときのことも考えて置かねばならない。いかに狸界の
重鎮である自分と雖も、相手が武士では始末にならぬ。 さりとて、みすみす小みどり....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
大でありました。 明治二十七年、第一回の美術学校卒業生は、いずれも今日美術界の
重鎮となっており、また二回、三回と続いて優技者の続出した事は美術学校の誇りであると思います。....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
傲然|屹っ立てる、後者の裕容迫らざるところ、よく似ている。あわれ、日本アルプスの
重鎮、多士済々の穂高には、さすがの槍も三舎を避けねばなるまい、彼は穂高に対し、僅....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
らる。 ○三月二日、二代目尾上多見蔵、大阪に死す。八十八歳の高齢にて、大阪劇壇の
重鎮と仰がれいたるなり。 ○五月、新富座にて「夢物語盧生容画」を初演。団十郎の渡....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
である。 とにかく俊成は清輔の死によって、九条家に拾い上げられてからは、歌界の
重鎮となって、実にめざましい活躍ぶりを示したが、年からいえばすでに六十歳を過ぎて....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
込んだ。 翌日の新聞は、奇怪な噂を伝えた。それはこういうことである。 「財界の
重鎮安治川舟三氏の死には他殺の嫌疑があるので検事局は大活動を始めた。それには労働....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
後、そのころ出来たある大きな演芸会社との契約が出来てその専属となり、嘗て倭一座の
重鎮だった柳田だの藤川だの御園だのというたてものと一しょにしばらく芝居をしたが、....